守れ!憲法

2008年9月 4日 (木)

「テロとの戦い」って何?

 ポチです。
 マスコミは、自民党総裁選の候補者問題一色ですね。
 「上げ潮派」だの何派だの、何を大騒ぎしてるのやら。しょせん、自民党のセンセイ方。大企業とアメリカ言いなりで、国民の暮らしは破壊するという点では、違いなどありはしないのにねえ。





 ここ2、3日で、一番頭にきて、キレかかったのがコレ。

アフガン日本人拉致殺害事件 町村官房長官「このテロとの戦いに引き続きコミット」
              FNNフジニュースネットワーク 8月28日 11:53

Plc0809021419017n1  アフガニスタンでNGO(非政府組織)スタッフの伊藤和也さん(31)が武装グループに拉致され死亡した事件を受 け、町村官房長官は28日朝の会見で、今回の事件を深刻に受け止めつつも、臨時国会の焦点であるインド洋における多国籍軍に対する給油活動を継続させる法 案の成立に強い意欲を示した。
 町村官房長官は「尊い犠牲を今回、NGOの方からお1人出てしまったわけでありますけれども、そうであればあるほどですね、このテロとの戦いに日本が引き続き積極的にコミットしていく」と述べた。
 一方、自民党内では今回の事件を受け、テロとの戦いの重要性が再認識されたとして、海上自衛隊による給油活動の延長を目指すべきなどとする声が上がった一方で、今回の事件とはあくまで切り離して検討すべきとの意見も出ている。

                    (赤字・太字はポチによるものです)


 この記者会見の模様をテレビで観たときは、思わずテレビに向かって持っていたコップを投げ付けそうになりました。
 伊藤和也さんの死をこんなふうによく利用できるものだと思います。

 この人たちは、しばしば「テロとの戦い」という言葉を口にします。
 「テロとの戦い」とはいったい何なのでしょうか?

 テロなどあってはならないものであることは言うまでもありません。テロリストはテロをおこなった理由について口にすることが多く、頷ける場合もあります。しかし、だからと言ってテロという行為が許されるものではありません。

 では、この「テロとの戦い」とは、「テロをなくすための戦い」なのでしょうか?
 私には、とてもそうは思えません。
 戦争でテロはなくなりません。それどころか、憎しみを増幅させ、テロの温床を拡大していくだけです。
 ペシャワール会の中村哲さんの著書「医者、用水路を拓く」にある私の好きな文章を紹介します。

 日照りの夏には涙を流し、恵みの雨に感謝する。用水路が延びて砂漠に水が流れ、緑地が増える毎に皆と小躍りする。外国兵の横暴に憤り、親しいものが死ねば悲しみ、病で斃れる子に胸を痛め、収穫が多ければ共に感謝する。それだけのことだ。そして、それ以外に何ができるのだ。
 上空を軍用機がけたたましく飛び交い、私たちは地上で汗を流す。彼らは殺すために飛び、人々は生きるために働く。彼らは脅え、人々は楽天的だ。彼らは大げさに武装し、人々は埃まみれのオンボロ姿だ。彼らは何かを守るが、人々には失うものがない。
  「民主国家? テロ戦争? それがどうしたって言うんだい。外人とお偉方の言うことは、どうも解からねえ。俺たちは国際正義とやらにだまされ、殺されてき たのさ。ルース(ロシア=ソ連)もアングレーズ(英米人)も、まっぴらだ。世の中、とっくの昔に狂ってる。だから預言者も出てきたのさ。それでも、こうし て生かせてもらってる。やつらのお陰じゃあない。神の御慈悲だよ。まっとうに生きてりゃ、怖いことがあるものか」
 これが、人々と共有できる私の心情でもある。

 実に素朴なアフガンの人々の姿がここにあり、その人々を見つめる中村さんのピュアな目線に心動かされます。
 しかし、この素朴なアフガンの人々も、外国軍隊によって家を焼かれ、愛する肉親を殺されたらどうなるでしょうか。

 アフガンでいったい何が起こっているのかも知ろうとせず、そこで多くの尊い命が失われていることに思いを馳せることもできず、ただ単に、自分の政治的スタンスに固執して伊藤さんの死を利用する醜い姿をさらした哀れな男だと思うしかありません。

 テレビで観た中村哲さんのインタビューの言葉(うろ覚えですので言葉としては正確ではないと思います)。

「人々が腹いっぱいにモノが食えるようになること、それが暴力と混乱をなくしていく道です」

 

 町村さんの発言の対極にある言葉ですね。
 私は、断然、中村さんの言葉に共感します。






 

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2008年8月28日 (木)

変わらぬ大義――それは「弱いものを助け、命を尊重する」こと

 ポチです。
 ついに起こってはならないことが起きました。
 伊藤和也さんのご冥福を心からお祈りします。

 ペシャワール会は、1984年に中村哲さんがペシャワールに赴任され、医療活動を開始して以降、24年間に渡って、現地の人たちとともに、医療、灌漑、農業再生のための活動を展開してきました。文字通り、「命を懸けた」、血と汗と涙にいろどられた活動でした。
詳細は、こちらの記事を参考にしてください。
 そして、伊藤和也さんも、5年前にペシャワール会に入られ、その一員として、アフガンの人たちの命を守るために泥まみれになって活動されてきました。

 中村さんたちの「変わらぬ大義」、それは、「弱いものを助け、命を尊重する」、その一点でした。
 「タリバンがどうのこうの」とか、「9・11」、「民主化」、「復興支援」などのたわ言などとは一切無縁。そこに、今、命のともしびが消えかかっている多くの人々が存在し、自分たちの努力でその命が救える、そこに自らの使命を定め、「無私」の精神で突き進む。
 中村さんの講演を聞いたり、著書を読んだりして思うのは、「人間の意志というのは、なんと気高く崇高なものなのか」ということです。

 自分の食い扶持を稼ぐためにつまらない仕事をこなし、その合間にこんな駄文を書いている自分という存在はいったいなんなのだ!同じ人間と呼ぶにはなんと情けないことか!

 そんな自己嫌悪に駆られてしまいます。

 

中村さんたちの「気高く崇高な意志」をどんなことがあってもつぶしてはならない

 いま思うことはそのことだけです。


 以前、聞いた中村哲さんの講演で、アフガンの人々が示す日本人への特別な親密さについて語っていました。
 大半のアフガン人は、日本のことを知っており、彼らが日本について連想することの一つは、ヒロシマ・ナガサキだそうです。被爆の悲劇と同時に、その後、あの廃墟から立ち直って繁栄していること、そして、「繁栄した国はたい てい戦争をするが、日本は半世紀にわたって他国に軍事干渉しなかった」という賞賛、「平和国家・日本」「戦争で儲けない国・日本」というイメージがあるんだそうです。
 しかし、いま、そのイメージは崩壊しつつあります。

 中村さんは、こう言われました。

「日本人であることが、最大の安全保障だった。しかし、昨今の『国際貢献』や「国際社会に伍して』という主張は、これらを自ら葬り去るものであった」

と。

 若者の命を奪った直接の要因はいろいろあるのだと思います。しかし、今回の「事件」の背景に、アフガン国内の混乱と治安の悪化があり、その根本に、アメリカを中心とする「多国籍軍」による報復戦争があることは明らかです。。
 伊藤さんが拉致される4日前には、アフガン西部のヘラート州で米軍主導の多国籍軍による空爆がおこなわれ、60人の子どもを含む、少なくとも90人の何の罪もないアフガンの人たちの命が奪われました。
 この2ヶ月間だけで、165人をこえる人たちが空爆で亡くなりました。

 そして、この戦争を日本は「支援」しています。
 福田首相は、9月からはじまる臨時国会の重要課題の一つに、アフガン空爆を支援する「新テロ特措法」の延長をあげています。

 こんなことで、アフガンの混乱が解決すると思っている大ばか者はいったい誰なのか!
 ひたすら混乱と紛争を拡大し、憎悪と悲しみを増幅させ、そして、中村さんたちの崇高な意思を踏みにじる以外の何ものでもありません。


 民主党の前原副代表のコメントが「朝日」に載っていました。

 「国際協力をより強化しなければいけない。(停戦合意を前提とした)わが党の考え方も当然変えなければならない」とのべ、想定される自衛隊の活動として航空輸送と民生支援の警護を挙げた。「民生支援を丸腰で出すことは、政治の決断としてやるべきではない」とも指摘した。

 なんと、トンチンカンなことか!

 ことここに至って、まだ自衛隊の派兵をいうのか!
 ペシャワール会の活動に自衛隊の警護をつけるというのか!
 それで、アフガンの人々の納得と理解が得られるとでも思っているのか!
 何と浅はかな!
 自分たちをいつ空爆するかもしれない米軍の手下である自衛隊に守られた「民生支援」など、これまで現地で築いてきたペシャワール会の信頼を根本から突き崩し、憎しみの対象とするだけでしかありません。

 それから、昨晩の「報道ステーション」の加藤千尋さんのコメントには呆れてものが言えませんでした。
 私の聞き間違いでなければ、加藤さんは、「アフガンのためにがんばっている日本人がいることを現地の人はあまり知らない。インド洋での給油活動も含めてもっと知らせていく必要がある」という趣旨のコメントをされたと思います。
 話は、まるで逆です。

 日本政府にできること。それは、ただちに自衛隊をインド洋から撤退させるとともに、世界に向かって多国籍軍がもたらした厄災を糾弾し、軍隊の引き上げを強く要求することです。
 それが、中村さんやペシャワール会の活動を助け、伊藤さんの遺志に報いる唯一の道、政治の責任だと確信します。


 伊藤さんの拉致という事態に直面し、1000人をこえる人々が捜索に加わり、彼の死に涙したという事実は重いものがあります。
 アフガンの「復興支援」「民主化」をすすめると唱えるブッシュ大統領や福田首相が亡くなった時、ただの一人のアフガン人も一顧だにしないであろうことが十分に想定できるということを、彼らはもっと真剣に考えるべきなのではないでしょうか。

 最後に、あらためて、伊藤さんのご冥福をお祈りします。





 

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2008年6月 8日 (日)

中村哲さんの邪魔だけはするな!

 ポチです。
 今日は、少し曇り空で、風も心地よく、すごしやすい一日になりそうです。

 と、のんきなことを言ってる場合じゃない!
 今朝、訪問させていただいたRolling Beanさんのところのこの記事を読んでビックリ。自分でも探してみたら、ありました。


<ペシャワール会>陸自アフガン派遣なら活動中断も
                      6月7日21時32分配信 毎日新聞

 アフガニスタンとパキスタンで難民の医療支援や水源確保事業を続ける福岡市のNGO「ペシャワール会」の現地代表、中村哲医師(61)は一時帰国中の7日、福岡市で記者会見し、政府が検討を始めた陸上自衛隊のアフガン派遣に反対した。派遣された場合「日本人が武装勢力の攻撃対象となるのは確実で、会員の安全確保が難しくなる」として、現地の邦人スタッフを全員帰国させ、活動を一時停止せざるを得ないと述べた。
 同会は84年にパキスタン北西辺境州の州都ペシャワルを拠点に両国で医療活動を始め、01年の米軍のアフガン攻撃開始後も活動を継続。現在、両国で計16人の日本人スタッフが働いている。
 中村医師は「アフガンに非戦闘地域はほとんどなく、仮にあっても軍が進駐すれば戦闘地域化する」と治安情勢を説明。その上で「深刻な食糧難や相次ぐ誤爆で政府や外国軍への反発が強まっており、制服を着た自衛隊が行けば『敵(米軍)の味方は敵』と攻撃を受けるだろう。これまでの民生支援が築いた良好な対日感情が崩れる可能性が高く、我々の活動も危険にさらされる」と批判した。
 自衛隊のアフガン派遣を巡っては、町村信孝官房長官が5月31日の講演で検討を始めると表明。福田康夫首相も今月1日、記者団に「可能性は常々考えている」と述べ、政府は調査団を現地に派遣する方針を固めている。【阿部周一】



 この中村さんの記者会見は、5月31日の防衛首脳会談でのゲーツ米国防長官から石破防衛大臣に対して、アフガン本土での自衛隊の活動への期待が表明され、それをうけて、6月1日に福田首相が「アフガンへの陸自の派遣は常々考えているところ」という発言をおこない、さらに、5日におこなわれた町村官房長官の「アフガンへの陸上自衛隊の派遣の検討を始める」との表明にもとづいたものであることは当然です。


 私は、去年12月、中村哲さんの講演会に出かけ、著書を読み、医者、用水路を拓く――中村哲の生き様を学ぶという長い記事を書きました。
 その記事を、悩みながら書きながら一番痛烈に感じたのは、彼の「苛立ち」でした。文字通り「体を張って」「命をかけて」、アフガンの民の命と暮らしを守ろうという彼らの活動を、理不尽にも妨害しようとするあらゆる勢力に対しての「苛立ち」です。
 もちろん、アメリカ政府と米軍、その上、報復戦争開始前後の冷静さを失い狂気と興奮に支配された日本の世論、憶測と事実誤認にもとづく「人道支援」、現地の常識や文化を無視し欧米の常識を振りかざしての「民主化」押し付け、カネにあかし事態をますます悪化させる各国NGOのやり方・・・・・。
 そして、何よりも、アフガンの人たちの日本と日本人への信頼を根底から破壊する自衛隊の派兵にたいしてです。

 アフガン本土への自衛隊の派兵、それは中村さんたちの活動を不可能にしてしまいます。同じ日本人が兵器を持ってアフガン人の前に立つことになれば、「武力を持たないことが身を守る最善の道」、この前提を覆してしまうからです。

 何十万人、何百万人というアフガンの人々の命を救ってきた彼らの活動が、「アメリカ言いなり」という反射行動しかできない無知とノータリンの人たちによって、台無しにされてもいいのでしょうか?


 さらに、根本問題から言うと、現在、アフガンで活動している部隊は、「ISAF」です。陸上自衛隊を派兵するのであれば、当然、このISAFの軍事行動に組み込まれるということになります。
 では、ISAFがアフガンでおこなっていることは何か?アフガン全土でのタリバーンの掃討作戦です。これに自衛隊が何らかの形で参加するということに他なりません。
 そんなことが許されるはずもありません。

 憲法9条をもつ国の国民の一人として、中村さんの行動に心からの敬意を抱く一人として、そんなことは絶対に許さないと強く思います。そして、世論の力で、何としても食い止めなければと思います。


 最後に、民主党と小沢代表に強く抗議します。
 町村官房長官は、記者会見で「民主党の理解をどう得られるかを念頭において検討する」と発言されているようです。
 これは、小沢一郎氏が自衛隊の海外派兵の「恒久化」を主張し、ISAFへの自衛隊参加を積極的にすすめる発言をしてきたことを意識したものであることは言うまでもありません。
 アメリカの要求とそれに付き従おうとする自公と、そして、その露払いをする民主党という姿です。
 宇宙基本法も、公務員制度「改革」法も、自公に加え、水面下での民主党との合意によって、成立してしまうという前科も、今国会で残しました。
 そして、今度は、自衛隊の本格的な海外派兵問題です。
 小沢氏は、先の発言を撤回、謝罪し、アフガン本土への自衛隊派兵に反対されることを強く求めるものです。




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2008年3月20日 (木)

イラク戦争開始から5年目の日に

 ポチです。
 今日、「シッコ」を観てきました。
 出掛けに「『シッコ』に行ってくる」と言うと、カミさんが「トイレに行くのにいちいち断らないで」とまじめに返されて、言葉もありませんでした。

Photo

 本当に考えさせられる映画でした。
 医療をめぐるアメリカの悲惨さを実感させられる一方で、今、日本がアメリカ的な方向に大きくすすみつつあることに恐怖を感じました。
 映画「シッコ」については、後日、また書きたいと思います。





 さて、5年前の今日、イラクへの米軍による爆撃が開始されました。
 あの時の、声高に「自由と民主主義」を叫ぶブッシュ大統領狂気に満ちた目と、まったくの思考停止状態であるかのように「日米同盟」を掲げてそれに付き従う小泉首相の嬉々とした顔が今でも思い浮かびます。
 マスコミは、まるでテレビゲームの画面を映すように、爆撃の様子を報道しました。
 そして、8万人とも15万人とも言われる多くのイラクの市民の命が奪われました。

 爆撃開始の根拠であった「大量破壊兵器」はありませんでした。そのことは、イラク戦争を主導したアメリカ政府もイギリス政府も認めました。いま、世界の流れは、当然のこととして、「イラク戦争は誤りであった」という評価だと思います。

 しかし、・・・。

米大統領、イラク戦争の正当性をあらためて強調開戦5年で演説
                  
「北海道新聞」3月20日 07:55)
 【ワシントン19日三浦辰治】ブッシュ米大統領は十九日、イラク戦争開戦五年に際して、ワシントンの米国防総省で演説し、「われわれがイラクで成功を収めることは、疑問の余地がない」と強調、開戦に踏み切った決断の正当性をあらためて訴えた。
 大統領は、膨大な戦費と約四千人に上る米兵の戦死者をもたらした五年間を振り返り、「
人命や財政の負担が大きかったのは確かだ。しかし、必要な代償だった」と主張。昨年一月に決定したイラクへの米軍増派が「イラク情勢を変えたばかりでなく、より広範な対テロ戦争で、重要な戦略的勝利への扉を開いた」と総括した。
 大統領はその上で「イラクから米軍の撤退を急ぎすぎると、テロリストや過激派がその空白を埋め、混乱や虐殺が増大する」と述べ、大統領選の民主党候補指名争いを演じているオバマ、ヒラリー・クリントン両上院議員らが主張する早期撤退論を強くけん制。今後に向けては「今までの成果を着実なものにして、テロ組織の敗北を決定的にすることだ」と述べた。



 人の命を、そんなに簡単に「代償だ」と言い切れるものなのでしょうか。ブッシュさんの頭の中はいったいどうなっているか、はっきり言ってよくわかりません。
 「代償」とは何でしょうか?
 辞書には次のようにありました。

 
目的を達するために、犠牲にしたり失ったりするもの。「命を―として勝利を手にする」

 百歩譲って、局面によっては、命を犠牲にしてまで達しなくてはならない「目的」もあるかもしれません。
 しかし、それでは、イラク戦争の「目的」とは一体なんだったでしょうか?
 イラクの「大量破壊兵器保持」説は、アル中のイラク人の作り話でした。アルカイダの9・11テロをフセインが支援したという話も何の根拠もありませんでした。
 目的そのものがまったく空虚です。
 文字通り「必要のない戦争」であり、「なくす必要のない命」でした。それをなぜ「必要な代償」と言えるのでしょうか。


 3月15日付「東亜日報」の「『中東に民主主義の定着を』スローガン崩壊、忘れられる『イラク戦争』」という記事に次のような一説がありました。

 アマンダ・ジョードンさん(39)の夫は、海兵隊員としてイラク戦に参戦し、3日後に命を失った。ジョードンさんは、「人々が『必要のない戦争』と言う度に、私の夫が、私の子どもの父親が、何の理由もなく死んだと言われているように聞こえる」と嘆いた。戦争そのものが少しずつ忘れ去られている現実が、彼女にはもっとつらい。

 そして、何よりも、犠牲になったのは何の罪もない多数のイラクの市民です。
 ブッシュさんは、この人たちのことまで「必要な代償」というのでしょうか。
 たしかに、9・11は、悲惨な事件でした。こんなことが許されるはずもありません。
 しかし、この事件に「軍事力至上主義者」が本能の血をたぎらせたのどうかは知りませんが、アル中の作り話を真に受けて、薄っぺらなたわ言を根拠に、戦争をおこし、そして市民の命が奪われたのです。
 その罪の深さは、この人には永久にわからないのだろうな、と思ってしまいました。


 一方、日本政府。
 小泉さんはもちろん、安倍さん、そして福田さんも「イラク戦争支持は誤りではなかった」と強弁し続け、「日米同盟」至上主義で、世界の世論に背を向け続けています。
 「日米同盟」という言葉の前にはすべてがひれ伏さねばならないと考えている人たちによって日本の政治が担われていることが日本国民の悲劇があるのかもしれません。




 それでは、また。
 ポチでした。



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2008年1月14日 (月)

世界中から物笑いの種になる前に

 ポチです。
 1月とは思えない暖かい日が続いていましたが、昨晩あたりからさすがに冬らしくなってきました。


 PCの引越しをおこなっていまして、更新になかなか手がつきませんでした。データーを全部移し、アプリケーションを入れ直すという作業はなかなか面倒なものです。
 それだけならいいのですが、カミさんに渡す約束をしていた古い方のPCが突如として言うことを聞かなくなり、どうやってもダメなので、ついにOSから入れ直す羽目になりました。以前に比べたら随分と簡単にはなったのですが、遅くまでかかってなんとかやり終えました。
 新しい方のPCは、注文した新しいアプリケーション待ちで、まだ、完全に引越しが終わっていないのですが、とりあえず使っています。



 さて、私がPCの引越しをしている間に、世間ではいろんなことが起こっています。
 薬害肝炎救済法が成立したことは喜ばしいことです。ただ、原告のみなさんも言われていたように、これで終わりにしてはいけないと思います。投与証明ができていない方も含めた救済範囲の拡大に国と国会は責任を持ってあたるべきだと思います。

 同時に、とくに大きな問題は、新テロ特措法の再可決・成立でしょう。

 「民主党が問責決議案を出しそうもないから再可決をする」だとか
 「継続審議にした方が自民党を追い込める」とか
 印象としては、なんだか、この法案が本質から遠く離れたところで議論されていたような、そんな感じがします。

 「アフガンの状況をどうみるのか」
 「『国際貢献』というなら、今求められている『国際貢献』のあり方はいかにあるべきか」
 という議論こそ、この法案審議の前提として必要だったと思います。

 しかし、そんなこととは無関係に、あたかも、アメリカ軍による戦闘で『テロとのたたかい』が成果を収め、アフガンに平和が訪れつつあり、そして、多くのアフガン人が喜んでいるかのような、そんな前提でこの人たちは議論しているのだろうかと思うことがしばしばでした。
 また、「何が起こっているか、どういう影響があるかは問題ではない。アメリカが要請していることが『国際貢献』だ」とでも言っているような、論理的思考を完全に停止してしまったとしか思えない議論もあったと思います。

 街角でのインタビューをTVが流していましたが、少なくとも「再可決はよかった」という人の口から出る言葉からは、そんな議論の影響を大いに受けているなあという印象をもちました。

 この事実とあまりにもかけ離れた認識をなんと表現すればいいのでしょうか。


 福田さんは「成立してよかった」と言います。
 福田さんに問いたい。「何がよかったのですか?」と・・・。

 まさか、「アフガンの人たちにとってよかった」とは言いませんよね・・・。

 アメリカの要請に応えられたことがよかったのですか?
 それとも、自分の面子が保たれたことがよかったのですか?
 あるいは、せっかく海外に出して軍事行動をさせていた自衛隊を元に戻せることがよかったのですか?

 そうですか。
 それは、よろしゅうございましたね。
 その陰で何が起こっていくかご存知でしょうね。
 自衛隊の給油を受けた艦船から飛び立った戦闘機や爆撃機が罪もないアフガンの人々を引き続き殺し続けます。
 大旱魃で苦しむ人々の暮らしをさらに破壊し、子どもたちやお年寄りなどの命と健康を奪います。
 そして、ペシャワール会の中村哲医師など、現地で、アフガンの人々のために活動している日本人を窮地に追い込みます。

 去年、中村哲さんの講演を聴き、著書を読んで記事を書きました。
 これ↓です。

 http://pochicoro.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_6260.html

 そのなかで、中村さんの著書からの引用をしました。現地の状況を、アフガンの人々の命や暮らしを無視した米軍の報復戦争や日本の「国際貢献」なるものへの怒りと苛立ちです。
 もう一度、ここで引用しておきます。

 帰国してから、日本中が沸き返る「米国対タリバーン」という対決の構図が、ひどく作為的な気がした。淡々と日常の生を刻む人々の姿が忘れられなかった。昼夜を問わずテレビが未知の国「アフガニスタン」を騒々しく報道する。ブッシュ大統領が「強いアメリカ」を叫んで報復の雄叫びを上げ、米国人が喝采する。湧き出した評論家がアフガン情勢を語る。これが芝居でなければ、みな何かにとり憑かれているように思えた。私たちの文明は大地から足が浮いてしまったのだ。
 全ては砂漠の彼方にゆらめく蜃気楼の如く、真実とは遠い出来事である。それが無性に悲しかった。アフガニスタン! 茶褐色の動かぬ大地、労苦を共に水を得て喜び合った村人、井戸掘りを手伝うタリバーン兵士たちの人懐っこい顔、憂いをたたえて逝った仏像--尽きぬ回顧の中で確かなのは、漠漠たる水なし地獄にもかかわらず、アフガニスタンが私に動かぬ「人間」を見せてくれたことである。「自由と民主主義」は今、テロ報復で大規模な殺戮を展開しようとしている。おそらく累々たる罪なき人々の屍の山を見たとき、夢見の悪い後悔と痛みを覚えるのは、報復者その人であろう。瀕死の小国に世界中の超大国が束になり、果たして何を守ろうとするのか、素朴な疑問である。
                            (2001年9月22日)



 憲法9条をもつ国として、日本がどういう振る舞いをすべきなのか、いま国中で考えるべきときだと思います。世界中の物笑いの種になる前に・・・・。
 思考停止のように、ただただ「アメリカが世界の中心だ」「アメリカに付き従うことが正義だ」という国であっていいのかどうかを。


 中村哲さんの顔を思い出し、つらく悲しく思いで再可決のニュースを聞いたポチでした。





 

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2007年10月15日 (月)

給油活動に反対する人はテロリストか?

 ポチです。
 仕事に追われています。この土日も仕事でした。
 涼しくなって、過ごしやすくはなったのですが、夏の疲れがドッと出ている感じです。先週の木曜日は、むりやり休みを取りました。
 それで、体を休め、ブログも更新しようと思ったのですが、ふと庭を見たら、夏の間放置していたせいで草ぼうぼう。朝から、セッセセッセと草むしりをしました。汗をタラタラ流しながら、その汗をぬぐおうともせず、ひたすら草を抜く・・・。「ア~、ハードボイルドだなあ~」などと自己陶酔にひたりながら・・・。気がついたらお昼。抜いた草は大きなビニール袋9つ分にもなりました。
 で、疲れてしまって、シャワーを浴びて昼食をとったあとは、バタンキュー。けっきょく、何のための休みだったのかわからなくなってしまいました。
 でも、雑草のない庭を見て、なんともすがすがしい気分になりました。




 で、今日は、あまりにもおもしろい記事があったので、更新することにしました。それはこれです。↓

「給油活動反対はテロリスト」 自民・中谷氏、民主を批判
                (asahi.com 2007年10月15日12時08分)
Photo  自民党の中谷元・安全保障調査会長は14日のフジテレビの番組で、インド洋での海上自衛隊の給油活動について「テロをなくそうという国際社会で非常に評価されている。これに反対するのはテロリストしかないのではないか」と述べ、反対している民主党の対応について「理解できない」と批判した。
 これに対し、民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日の記者会見で「国民の3割が給油活動に反対しているが、日本に3割のテロリストがいるという話になる」と反論。「テロリストをなくさなくてはいけない作戦で、テロリストが急増している。戦争によって本当にテロがなくなるのか」と、給油活動への疑問を改めて示した。



 ということは私もテロリストだということになります。
 アフガニスタンや隣のパキスタンで医療活動や井戸掘りでがんばっているペシャワール会の中村哲医師もテロリスト。

 実際に、番組を観ていないので、中谷さんの発言全体についてはわかりません。この報道を読んだだけの感想になってしまいますが、ホントに中谷さんって面白い人ですね。感心してしまいました。

 これほどまでに短絡的な思考ができる人もめずらしいのではないでしょうか。
 まずなによりも、給油活動に反対している人が「なぜ反対しているのか」がまったく考慮されていないことには驚かされます。
 給油活動について、中谷さんには中谷さんの言い分があるでしょう。「テロリストを撲滅するためのたたかいへの国際貢献だ」とか。私は同意しませんが、中谷さんがご自分の考えをもたれることに関してはまったくの自由です。
 かりに、私がこの中谷さんの考えを批判するとしたら、その考えのどこが間違っているのかを話すことになると思います。そして、そのこと自身が私のこの問題に対する考えの表明にもなるわけです。
 そして、食い違う点が中谷さんと私の間での「議論」の対象になります。

 ところが、中谷さんは、自分と異なる意見を批判する場合、自分の論理の枠の中から一歩たりとも出ず、「自分の意見と異なるからダメだ」と切って棄てるわけです。これでは、相手に対する批判とは言えないし、議論にもなりません。ただの悪罵です。


 いま、中谷さんに問われているのは、私たちが投げかけている問題にきちんと答えることではないでしょうか。

 先ほど名前をあげたので、中村哲医師の例で話をします。
 中村哲さんと言えば、BLOG-BLUESさんです。最新のエントリでも中村哲さんをとりあげておられます。

   http://blogblues.exblog.jp/6289813/

 ここで紹介されている中村哲さんの文章の一部を抜書きします。

「・・・(前略)・・・ この現実を無視するように、米英軍の軍事行動は拡大の一途をたどり、誤爆によって連日無辜(むこ)の民が、生命を落としている。被害民衆の反米感情の高まりに呼応するように、タリバン勢力の実効支配が進む。東京の復興支援会議で決められた復興資金45億ドルに対し消費された戦費は300億ドル。これが『対テロ戦争』の実相である。・・・(中略)・・・『殺しながら助ける』支援というものがあり得るのか。干渉せず、生命を尊ぶ協力こそが、対立を和らげ、武力以上の現実的な『安全保障』になることがある。これまで現地が親日的であった歴史的根拠の一つは、戦後の日本が他国の紛争に軍事介入しなかったことにあった。特措法延長で米国同盟軍と見なされれば、反日感情に火がつき、アフガンで活動する私たちの安全が脅かされるのは必至である。『国際社会』や『日米同盟』という虚構ではなく、最大の被害者であるアフガン農民の視点にたって、テロ特措法の是非を考えていただきたい」(毎日新聞より)


 もう一つ。この記事を紹介したエントリへのBLOG-BLUESさん自身のコメントも紹介しておきます。

「『ペシャワール会』は、襲撃されても一切応戦しない。生命の危険が迫った場合は撤退する。この大原則を打ち立てて活動してらっしゃる。で、こう断言している。『アフガニスタンの実体験において、確信できることがある。武力によってこの身が守られたことはなかった。私たちにとって、平和とは理念ではなく現実の力なのである。』自らの血と汗と涙で掴んだ真実の言葉ですね」

 何かで読んだのですが、中村哲さんは、もう何年も白衣を着ず、井戸を掘るため、水路をつくるために重機の運転をしているそうです。まさに、BLOG-BLUESさんの言われるとおり、「自らの血と汗と涙で掴んだ真実の言葉」だと思います。


 いま、中谷さんが、ごまかすことなく、そして、自らの論理の崩壊を恐れて逃げ出すのではなく、真摯に答えなければならないのは、この現地で必死になってがんばっているこの中村哲さんの問いかけに対してではないでしょうか。

 私の友人の医師は勤めていた病院をやめて、ペシャワール会に参加しました。
 現時点で、どこで何をしているのかわかりませんが、彼が元気でがんばっていることを心から願っています。

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2007年9月21日 (金)

「謝意決議」が語った問題の本質

 ポチです。
 昨日の朝、テレビの天気予報を観ていたら、最高気温予想で、昨日は「福岡は35度。猛暑日になりそうです」にびっくり。福岡といえばお隣。9月下旬に「猛暑日」だって~。冗談じゃない。
 今朝のニュースも注目して見ていたのですが、今日の福岡は34度でした。で、予想通り暑い一日でした。
 本当に異常です。





 で、「異常」と言えば、この話。


対テロ作戦に「謝意」決議採択=ロシアが棄権-日本の内政優先と批判・国連安保理(時事通信 20日10:03)
Photo_2 【ニューヨーク19日時事】国連安全保障理事会は19日、アフガニスタンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)の任務を1年間延長する決議案を賛成14、棄権1で採択した。決議には、米軍主導のテロ掃討作戦「不朽の自由」の一環として日本が参加している海上阻止行動への「謝意」が初めて盛り込まれたが、常任理事国であるロシアが棄権し、全会一致は実現しなかった。
 ロシアのチュルキン大使は採決に当たり、海上阻止行動に言及する理由が不明確だなどと指摘。「不朽の自由」作戦に基づく活動は「国連の枠外で遂行されている」と主張するとともに、決議が日本政府の意向を踏まえて作成されたことを批判した。
 日本政府は、「国連の承認を得ていない」として海上自衛隊によるインド洋上での給油活動継続に反対する民主党を意識し、「謝意」の表現を決議に盛り込むよう米英仏などに働き掛けた。全会一致を得られなかった事実は、国連でも海上阻止行動をめぐる見解が必ずしも一致していないことを逆に浮き彫りにし、強い追い風を期待した政府・与党の思惑は外れたと言えそうだ。

(写真は、イタリア海軍艦艇に給油する補給艦「おうみ」=海上自衛隊のHPよりお借りしました)




 本当に「異常」な話です。
 何が「異常」かと言うと・・・・。

 まず第一に、「お礼をしてください」とお願いしてまわったということ。
 お願いにまわった方はどんな気持ちでまわられたでしょうか。恥ずかしかったでしょうか、それとも、「当然だ」と思ってやられたでしょうか。

 そして、二つ目に、「異常」だと思うのは、政府が、この「謝意決議」で民主党や世論を動かせるとまじめに思っていることです。
 高村正彦防衛相は「新たな決議があれば、テロ特措法に対する民主党の一番大きな反対理由はなくなるのではないか」という趣旨の発言をマスコミにしたと報道されています。
 なぜ「反対理由がなくなる」と思うのか、さっぱりわかりません。


 私は、この決議は、かえって給油を継続したい人たちが墓穴を掘ったのではないかと思っています。
 今回の決議であらためて浮き彫りになったのは、何でしょうか。

(1)政府は、インド洋での給油活動について、テロとたたかうために世界の国々と協力した活動で、それは安保理決議1386号でも決議されてきたことだと説明してきた

(2)しかし、アフガンや周辺海域での軍事行動にもISAOEFという2種類あることがあらためてはっきりした

(3)ISAFは、2001年12月に採択された安保理決議1386号にもとづいて設置されたもので、その任務は、タリバン政権崩壊後の治安維持のため

(4)OEFは、2001年10月に国連の承認のないままに、タリバン政権打倒のためにアメリカが仕掛けた戦争

(5)日本の海上自衛隊が参加しているのはOEFであり、けっしてISAFではないということ



 つまり、「謝意決議」は、それを入れるために奔走された政府の思惑にも関わらず、自衛隊の給油活動の本質を問わず語りに語ったといえるのではないでしょうか。

 つまり、・・・


日本の自衛隊は、国連とは関係なく、アメリカの戦争の支援をしていると。

これは、日本国憲法が否定している「集団的自衛権の行使」以外の何者でもありません。



 「延長」であろうが「新法」であろうが関係ありません。
 今日も、罪のないアフガンの人たちが、この戦争のために命を落としています。その手助けなどとんでもない話です。
 ただちに自衛隊を撤退させることを強く求めます。

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2007年9月11日 (火)

9・11 ある犠牲者遺族の思い

 ポチです。
 1週間サボっていましたから、レンチャンで更新します。




Twin_towers_in_fire__911_fema_pictu  今日は9月11日。6年前の今日、アメリカへの「同時多発テロ」がおこりました。
 4機の航空機がハイジャックされ、2機はニューヨークの世界貿易センタービルへ、1機は米国防総省へ激突し、もう1機は、ワシントンに向かう途中に墜落しました。
 3000人近い方が犠牲者となりました。
 そして、アメリカは、翌10月から、テロ対策だと銘打って、アフガンへの空爆を開始しました。アフガン戦争の始まりです。
 そして、今も毎日のように罪もない多くの市民が命を奪われています。


 
 6年前のこの日の朝、山口県出身のひとりの青年が世界貿易センタービルにいました。中村匠也さん、当時30歳でした。実家は、山口県豊浦郡菊川町(現在は、合併して下関市)。西日本銀行ニューヨーク支店に勤務されていました。
 匠也さんが、ニューヨーク支店に転勤したのは、前年の9月でした。そして、赴任して半年後には、支店の閉鎖が決まりました。9月6日には支店が閉鎖され、その後は残務整理。匠也さんは、すでに航空券も購入し、25日には奥さんとともに帰国することが決まっていました。
 そして、11日。匠也さんは、この日も世界貿易センタービル102階にある支店に残務整理のために出勤していました。


 なぜ、こんなことを私が知っているかというと、菊川町の匠也さんの実家の近所に、私の親しい友人がいて、その関係で、6年前の10月の中旬ごろ、匠也さんのお父さん、中村佑(たすく)さんとお話をさせていただく機会があったからです。

 佑さんは、匠也さんの職場が貿易センタービルにあるとはご存じなかったそうです。テロ事件をテレビで観たときも、「たいへんなことがおこったなあ」と思った程度でした。その直後、匠也さんの奥さんの実家からの電話で、支店が貿易センタービルにあることを知り愕然とされました。
 それでも、「あんなに大きなビルだし、下の階かも知れないし、逃げ出したに違いない」と自分に言い聞かせたと言われていました。

 匠也さんがテロ事件に巻き込まれたことを決定付けたのは、銀行本店からの連絡でした。「支店は102階にあり、当日朝、匠也さんが出勤していたことが確認された」と知らされました。

 すぐに駆けつけたかったのですが、非常事態宣言がしかれたため、アメリカ行きの飛行機は飛ばず、出発できたのは16日になりました。
 ほこりがすごいからと防塵マスクまで準備されたそうですが、結局、センタービルには近づくことができず、ビルの谷間から見つめるだけだったそうです。

 事件直後、佑さんも、「犯人は絶対に許さない。ぶん殴ってやりたい」と思ったそうです。しかし、米軍が報復戦争を開始した時は「とんでもないことをやってくれた」という怒りでした。
 「国際法もあるのだから、テロの実行者をつかまえ、きちんと裁判にかけるべきだ。アメリカは世界一の大国。発言力もある。武力に頼らない世界のリーダーになろうとなぜ思わないのか」、日本政府の対応についても、当時はまだテロ特措法が成立しておらず、自衛隊の派兵は決まっていませんでしたが、「自衛隊派兵の既成事実をつくりたいとしか思えない。アメリカ言いなりでなく、本当の意味で自立してほしい。自立すれば別のやり方で対応できるはずだ」ときっぱりと話されました。
 肉親を殺された怒りに胸は張り裂けんばかりだったとは思いますが、静かな語り口でした。

 佑さんが最後に、「報復戦争なんてやめるべきだ。2人目、3人目の匠也を出してほしくない。せがれだって同じ思いだと思う」と話しておられたのを昨日のことのように思い出します。


 佑さんは、昨年10月に開かれた「9条の会うべ」の発足記念「澤地久枝講演会」にも参加され、会の呼びかけ人にもなられたようです。


 アフガンでのこれ以上の犠牲者を出すべきではありません。アメリカに対してただちに撤退を求めることが憲法9条をもつ国・日本の責任ではないでしょうか。
 そして、まずなによりも、その戦争を手助けする自衛隊のインド洋への派兵などとんでもない話です。すぐにやめるべきです。


 あらためて、中村匠也さんはじめ9・11のすべての犠牲者のみなさんに心からのご冥福をお祈りいたします。

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2007年8月28日 (火)

ネットカフェ難民の次は自衛隊営舎難民か!

 ポチです。
 10日ぶりに愛車が修理屋さんから戻ってきました。
 実は、自宅のすぐ前で、車をぶつけてしまいました。団地のなかの道で、普段、ほとんど車も通らない道だったので、後ろも見ずにバックしたら、突然、「ガチャン!」という衝撃。「何が起こったのか」とルームミラーを見てみると、ミラーいっぱいに宅配便屋さんのトラックが映っていました。
 代車は、古い軽自動車で、走らないし、エアコンは効かないし、おまけに、信号待ちしてるとエンストする。しかも、CDデッキがなくて、浜田省吾は聞けないし、散々な10日間でした。
 みなさん、車をバックさせる時は、必ず後ろを見てバックさせましょう。



 さて、今日の話は、サッカー並みに「レンタル移籍制度」を自衛隊が検討しているという中身です。

防衛省、人材確保に民間からの「レンタル移籍制度」

 防衛省が、民間企業の若手社員を自衛隊に2~3年の期限付きで入隊させる「レンタル移籍制度」の創設を検討している。
 人材確保策の一環だが、背景には自衛隊の若手教育に対する企業側の期待もある。同省は、今年度中にも民間企業などに意向調査を行い、試行につなげたい考えだ。
 自衛隊は精強な部隊を維持する上で若手隊員を確保する必要があるため、陸上自衛隊では2年、海上、航空各自衛隊では3年の期限で勤める「任期制自衛官」の制度を設けている。応募資格は18歳以上27歳未満。高校卒業者を中心に毎年1万人前後を採用し、数回の任期を経て、毎年5000~6000人が退職する。
 しかし、最近は、景気回復に伴って民間企業志向が強まっているほか、大学進学率も高まり、高卒者の確保が年々難しくなっている。また、少子化に伴い、募集対象年齢の人口が減り、人材確保は将来的にさらに厳しくなると予想される。
 そこで同省が着目したのが、プロサッカーで普及しているレンタル移籍。民間企業の内定者や若手社員、他の公的機関の若手職員を2~3年の任期制自衛官として受け入れ、任期満了後に元の職場に戻す仕組みを考えついた。身分は通常の自衛官と同じで、訓練内容も変わらない。入隊後は数か月間の基礎教育を経て全国の部隊に配属され、災害派遣など実際の現場での活動を想定している。
 この制度を後押ししそうなのが、企業で高まる「自衛隊人気」だ。自衛隊は企業研修に協力する形で、3~4日間の社員の体験入隊を受け入れている。こうした人たちは年々増え、昨年度の陸自体験入隊は約1万5000人。企業からは「団体生活を経験して社員の意識が向上」などの声が寄せられている。任期制自衛官が退職後に就職した企業の人事担当者からも「自衛隊経験者は規律がしっかりしていてまじめ」と評判が高いという。
 同省は今後、民間との給与格差をどう解消するかなど、レンタル移籍制度の具体的な方法を検討する。ただ、体験入隊と異なり、入隊期間が2~3年の長期に及ぶことや、自衛隊で学んだことが企業などに戻った時にどう生かせるかなど課題も多い。同省は「民間企業と人材確保で競合するのではなく、双方のニーズをうまく組み合わせた制度ができれば」と話している。
             (2007年8月27日14時35分  読売新聞)

 「双方のニーズ」ですか・・・・。自衛隊の方は、隊員不足をカバーできるし、民間企業としては、社員を鍛えられる、というところでしょうか。
 自衛隊の専門紙「朝雲ニュース」に載っていたこれと同じテーマの記事には、下のような写真が掲載されていました。

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 写真説明は、「自衛隊で応急手当を学ぶ若者。自衛隊に体験入隊した企業などの新規採用者は18年度で約1万5000人に達した」とありました。
 なんとも牧歌的な表現です。

 で、実際はどうなるのか。この「レンタル移籍制度」ができたらどうなるか考えてみました。

(1)企業の側から言えば、軍隊式に上司の命令には絶対服従の社員を養成する機関として自衛隊を位置づける
 サービス残業はもちろん、長時間過密労働ありで、しかも低賃金など、どんなにムチャクチャな働き方をさせても絶対に文句を言わないし、労働災害にあっても労基署に駆け込むなんていうことは絶対にしない社員が要請できれば文句はないでしょう。
(2)自衛隊へのレンタルを社員への脅し文句にして働かせる
 労働組運動をするなど会社に逆らう人間に対し、「キミ~、明日から北海道の●●駐屯地だ。それでもいいのかね」などと言って逆らわせないようにする。それでも逆らうようなら、本当にレンタルし、他の社員への見せしめにする。2、3年して戻ってきたら、またすぐにレンタルに出す
(3)事実上のリストラとしておこなう
 リストラ対象者を、自衛隊にレンタルする


 こんなところでしょうか。
 「社員を鍛える」というよりは、会社のコスト削減におおいに役立つ制度のような気がします。さしずめ、私などは、真っ先にレンタルの対象になりそうです。

 とくに、大企業のコストカットに大いに貢献している派遣や請負の会社は、大企業の更なる要望に応えるためにはぜひとも必要な制度になるかもしれません。
 「ネットカフェ難民」が問題になっていますが、これからは「自衛隊営舎難民」なんかが問題になってくるのではないでしょうか。

 

 なんてことにならないでしょうね!舛添厚労大臣さん? 高村防衛大臣さん(この人も実は山口県の人です)?



 では、また。
 ポチでした。

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2007年7月23日 (月)

民主党という政党に公認されるということ

 ポチです。
 猛暑か大雨かの日々が続いています。
 毎日、仕事に追われ、体がしんどくて、昨日は体が悲鳴を上げていました。それで、夕方、仕事を抜け出してマッサージに行ってきました。ちょっと楽になりました。

 先日、仕事の途中に近くまで行ったので、友人の農業青年のところに寄りました。
 彼は、アイガモ農法でコメをつくっています。おコメの成長とともに、来た頃は体調10センチもなかったカモさんたちが、田の草などを食べて大きくなっていました。
 私が田に近づくと寄ってきます。そして、あぜを歩くと、ものすごい勢いで水を蹴散らしながらついてきます。
 なんともかわいいものです。
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 さて、参院選の投票日まであと1週間になりました。
 いろんな方がブログで、参院選のことを書かれています。

 いつも楽しく読ませていただいているブログ、いつも勉強をさせていただいているブログのなかにも「?」というものがあります。
 それは、民主党の候補者を「護憲派候補」とそうではない候補とに識別して、投票の際の注意を呼びかけているものです。
 ・・・よくわかりません。

 結論から言うと、どうも私は民主党という政党が信用できません。
 多くの護憲ブロガーの方も言われているように、民主党には、自民党の方よりもひどいとんでもない議員や候補者がたくさんおられます。アメリカの新聞に「『従軍慰安婦』がいたことは『事実だ』」との意見広告に名前を連ねる多数の議員がいらっしゃいます。そして、そんな議員や候補者の方を民主党という政党は公認をしているのです。

 もちろん、候補者個人として、憲法を守ろうと真剣に考えておられる方もいらっしゃると思います。私の住む山口県の民主党の選挙区候補の方もそのお一人であることはわかっています。
 しかし、たとえそうであったとしても、先に言ったような議員や候補者を公認してきている民主党という政党に公認されている方だと思うと、どうしても投票する気になりません。

 さて、あと1週間。しっかりと考えて投票するとしよう。
 ポチでした。

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