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2008年11月26日 (水)

なんかヘンだ!民主党の「対案」

 ポチです。
 寒い日が続きますが、お変わりありませんでしょうか?

 最近、ヘンなことで山口県がクローズアップするので、「アレッ」と思ってしまいます。
 例の厚生省の元お役人さんたちを殺傷したのが山口県の柳井市出身だと言うことで、一昨日の「山口新聞」などは、「柳井出身の46歳逮捕」というのが1面の大見出しで、「柳井市出身」というのがかなり強調されていました。




 さて、今日の話題はコレです。

民主、独自法案提出へ 2次補正提出先送りなら
                                 2008年11月24日3時5分 asahi.com
 民主党の小沢代表は23日のNHK番組で、政府が第2次補正予算案の提出を年明けの通常国会に先送りすれば、民主党独自の経済金融対策法案を今国会に提出する考えを示した。麻生政権が「政局より政策」と言いながら、景気対策の柱となる第2次補正予算案を先送りする矛盾をあぶり出し、政権の弱体ぶりを印象 づける狙いがある。
 小沢氏は「(2次補正提出が)来年でもいいということになれば、結局選挙を先送りするための口実でしかなかったということになる。そんな国民を愚弄(ぐろう)した話はない。ならば、私たち自身の経済金融対策の法律を延長国会にだすことを検討する」と述べた。
 民主党は25日に小沢氏、鳩山由紀夫幹事長、輿石東参院議員会長ら幹部が、法案の参院提出を協議する方針だ。
 提出を検討するのは、景気対策では、金融機関に中小企業への融資条件の情報公開を義務づける「地域金融円滑化法案」や、大企業が中小企業に不当な値引きを強いたり、押しつけ販売をしたりすることを禁じる「中小企業いじめ防止法案」など。
 加えて、衆院選マニフェスト(政権公約)などで準備している「恒久的」(小沢氏)な経済対策として、道路特定財源の暫定税率廃止、農林漁業再生、高速道路無料化、子ども手当、非正規雇用対策などの法案化も検討する。
 一方で、小沢氏は「何で福田さんが辞めたのか。能力に限界を感じたからだ。麻生さんだって福田さん以上にひどい。いくら延命を図っても逃げおおせる状況じゃない。総選挙の洗礼を受けなければ思い切った政策はできない」と述べた。
 衆院解散の見通しについては「秋以降、年明けの通常国会の冒頭を含めて半年間の間にあると言ってきた。麻生政権はもう行き詰まる。辞める話になれば、選挙管理内閣という形で(与党が)野党に政権を渡して選挙をやるか」と語り、野党への政権移譲もあり得るとの認識を示した。
 麻生首相が小沢氏を「信用できない」と述べたことについては、「その辺のチンピラの言いがかりみたいな話だ」と改めて批判した。




 一国の首相の発言を「チンピラの言いがかり」とは、なんとも勇ましいものの言い方です。
 「チンピラ」というのは、麻生さんに対する私のイメージとは幾分かは異なるような気がしますが、まあ、麻生さん自身が「一国の首相」と呼ぶにはあまりにふさわしくないわけで、たいした発言ではないのでしょう。


 そんなことはさておいて、民主党が今の臨時国会に出すという「第二次補正予算案」なるものについてです。
 私の言いたいのは、2つのことです。

 一つは、小沢さんがこう述べておられることです。

「政府が第2次補正予算案の提出を年明けの通常国会に先送りすれば、民主党独自の経済金融対策法案を今国会に提出する考えを示した」

 つまり、

「政府が言っている景気対策には問題があるから、民主党独自の法案を提出する」

のではなくて、

「政府が先送りすれば、提出する」

というわけです。
 ということは、逆に言えば、政府が第二次補正予算案を出せば、自らの対案は出さないと言うことです。
 これはどういうことでしょうか?

 二つ目は、当然のことですが、その内容についてです。
 もちろん、法案はまだ出ていませんし、その内容は、この記事に書いてある範囲でしかわかりません。
 しかし、ここで小沢さんが述べられていることがいずれにしても中心になると思います。
 記事によると、その内容は以下のものです。

・金融機関に中小企業への融資条件の情報公開を義務づける「地域金融円滑化法案」
・大企業が中小企業に不当な値引きを強いたり、押しつけ販売をしたりすることを禁じる「中小企業いじめ防止法案」
・道路特定財源の暫定税率廃止
・農林漁業再生
・高速道路無料化
・子ども手当
・非正規雇用対策の法案化



 この二つのことから見えてくることがあります。
 それは、

 民主党が掲げる「国民の生活が第一」というスローガンの胡散臭さ

です。

 記事では、民主党のねらいが「政権の弱体ぶりを印象付ける」ことにあると言っています。
 つまり、景気や国民の暮らしのことを考えて法案を出すのではなく、自公政権を追い詰め るための手練手管の一つとして法案を出すということなのでしょう。
 一つ目の点で指摘した法案提出のやり方からして、妥当な評価だと言わざるを得ません。
 しかし、それでいいのでしょうか?

 民主党は、そもそも10月30日に麻生さんが記者会見で発表した追加の景気対策に反対だったはずです。とくに、定額給付金について、なんの景気対策にもならないと批判していました。
 いま、多くの国民が年の瀬を迎え、深刻な事態に陥っているときに、政府の言う景気対策が不十分であるのなら、それが法案として出されようが出されまいが、「国民の生活が第一」を標榜する政党が、国民の暮らしを救う景気対策を打ち出すのは当然ではないでしょうか。
 それを、政府を追い込む手段として使うなど、国民のことなど何も考えていないのではないかとのそしりは免れません。


 同時に、二つ目で指摘した民主党が出すと言っている法案の中身についてです。

 景気対策にとって何が一番大事でしょうか?

 日本のGDPの約6割は個人消費です。日本経済の半分以上を一人一人の国民の消費が担っているということです。
 であるならば、国民が安心して消費できる国にこの日本をしていくこと、それこそが今なによりも求められていることではないでしょうか。
 
 ところが、いま日本ですすんでいるのは逆の事態です。
 全国で非正規雇用や期間社員の労働者が大量に仕事を失っています。山口県でも、三井金属(下関市)やマツダ(防府市)で多くの派遣社員が雇い止めにされました。
 とくに派遣労働者の場合、派遣会社の寮に住んでいる場合が少なくなく、雇い止め即路頭に迷うことになります。
 そして、この大量解雇は、消費できなくなる国民を急速に増やすということに他なりません。これでは、景気はますます悪化の一途をたどることになるのでしょう。

 この他、実質賃金の低下の一方で、障害者自立支援法や後期高齢者医療制度の導入など社会保障の切り捨て、国民健康保険証の取り上げ、各種税金や社会保障費の負担増。

 こんな状況のもとで、国民が安心して消費できるはずもありません。
 今、政治にとって大事なのは、この景気回復に逆行する事態をいかに転換していくのか、ではないでしょうか?

 ところが、民主党の「対案」のなかには、それへの対策が何もありません。
 もちろん、小沢さんが言われた「対案」すべてがダメだと言いません。しかし、これで本当に日本の景気を回復させ、国民の暮らしを守れるとでも思っているのでしょうか?

 労働者の大量解雇が大企業の横暴勝手なら、社会保障の切り捨ても大企業の強い要求によるものです。
 民主党がこれらのことに言及できないのが、大企業から多額の企業献金を受け取っていることが背景にあるとすれば、それは民主党に「国民の生活が第一」を標榜する資格がないと言うことに他なりません。







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