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2008年8月13日 (水)

国民が死に絶えても自分の過ちに気づかない人たち

 ポチです。
 オリンピックも宴たけなわ。
 怪我や不調を乗り越えて金メダルを取る人がいると思うと、直前になって怪我のために出場できない人もいて、運不運というか、努力だけではなんともならない現実の非情さを感じてしまいます。


 さて、昼間は相変わらず暑いのですが、朝晩はなぜか涼しい日がこの2~3日続いています。お盆前だというのに、いったいこの涼しさはどうなっているんでしょうか。例年の夏でいえば、まだまだ「熱帯夜」でうなされているのが普通なのに。
 とにかく、最近の天候はヘンです。



 で、もっとヘンで、「ナニコレ?」と思わず声をあげてしまったのは、この記事です。

証券優遇税制の拡充を=配当300万円まで非課税-麻生自民幹事長
                           2008年8月9日(土)18:30

Photo_2  自民党の麻生太郎幹事長は9日午後、札幌市などで講演し、景気対策として証券優遇税制を拡充すべきだとの考えを表明した。麻生氏は「株は上がる。政府が1円も出さないでできる(対策だ)」と指摘、具体的には年300万円以下の株式配当を非課税にすべきだとの案を示した。
 昨年末の与党税制改正大綱では、景気回復の動きを受け、株式配当と譲渡益への軽減税率を今年末で終了する方針を決めたが、麻生氏は「景気は総じて悪くなっている」との認識を示した上で、証券優遇税制拡充の必要性を強調した。
 また麻生氏は、住宅取得促進のため不動産取得税の減税や、時限立法による設備投資減税についても検討すべきだと表明。これらの対策について「首相になったらやりたいと思っていたが、そんなことを言っている場合じゃない。今やらなきゃならない話だ」と語った。 
                                                                 [時事通信社]


 テレビで、このことをしゃべってるニュースを見ました。自分が日本経済の救世主であるかのように、なんとも得意げにしゃべるその姿は、話す内容のトンチンカンさを際立たせ、アホさ加減丸出し。怒りを通り越して、哀れさえ感じました。
 いまの日本経済の何が問題なのか、この人はまったくわかっておられないようです。こんな人の「思いつき」で日本の経済政策が決まるのだと思うと暗澹たる気分になってしまいます。

 政府は景気判断でつい最近まで「いざなぎ景気越え」などと言って、国民の生活実感とはまったくかけ離れた「戦後最長の経済成長」を誇り、「好景気」を吹聴していました。それが、最近になって、景気後退を認めざるを得ない事態に立ち至っています。
 そもそも、この「好景気」の正体は何で、それがなぜ後退を始めたのでしょうか。それがわかっていないと適切な景気対策がうてないことは当然のことです。


 最初に、「好景気」の正体です。
 それは史上空前とも言われたアメリカの好景気に乗っかった一部の輸出大企業のボロ儲けというに過ぎませんでした。そして、そのボロ儲けの陰には、「大企業がぼろ儲けすることこそ日本経済発展の道」という確固とした信念にもとづく、至れり尽くせりの国による支援策がありました。
 法人税減税をはじめ、ありとあわゆる減税策が大企業には施されました。労働法制の改悪をすすめたことは、正規雇用を非正規雇用に置き換えることを可能にし、労働コストを大幅に削減する力になりました。
 そして、大企業はわが世の春を謳歌していたのです。しかし、それは、国民経済の実態からは大きくかけ離れた見せかけの「好景気」にしかすぎませんでした。

 その「好景気」が破たんした最大の要因は、アメリカの景気の後退です。例のサブプライムローン問題以降、アメリカ経済は一気に失速し、史上最大の危機だと言われるようになりました。

 外需頼みが崩れたからといって、「では」とばかりに内需中心の経済に転換できるかというと、そうはいきません。大企業を儲けさせるための至れり尽くせりの国の施策は、日本の実体経済の担い手である中小企業の営業と国民の家計を破壊し尽くしまったからです。
 中小企業の倒産件数は毎月増え続けています。非正規雇用労働者の爆発的増大は、年収200万円以下の労働者が全体の3分の1を占めるまでに至りました。大企業への大盤振る舞いの減税によって生まれた国の予算の不足分を補うために、庶民増税や社会保障費の負担が相次ぎました。そして、賃下げやリストラ・・・・。
 こうして、輸出頼み、アメリカ頼みの日本経済の「好景気」もガタガタと崩れていっているのです。

 根本的な誤りは、中小企業や国民の家計の犠牲の上に、「大企業にいかに利益をあげさせるのか」という「構造改革」路線そのものにありました。
 今、日本経済を立て直すために求められているのは、この路線を抜本的に転換することです。中小企業の営業や国民の家計をいかにしてあたため、実体経済を発展させるのかということではないでしょうか。


 ところが、この麻生さんの発想!

 実体経済の崩壊はそのままに、大企業・お金持ち優遇で金融バブル経済にしか手をつけない発想では、ますます日本経済を深刻な事態に追い込むだけです。

 しかも「1円もいらない」とはよく言ったものです。
 素人の私でもわかりますが、減税すれば国の収入が減るのですよ。たしかに支出は増えませんが収入が減る。同じことなんじゃないの、それって。その穴埋めはどうするんですか?例によって「消費税増税」ですか?

 麻生さんの言う「証券優遇税制」のなかには、株式譲渡益にかかる税金も当然入っていますから、このことについて指摘しておきましょう。
 ニュース記事にもあるとおり、上場株式の譲渡益の税率は、本来20%のところを特例として10%に軽減されています。
 その結果、どうなっているのか見てみましょう。

 05年に、株式等譲渡益の申告をした人の数は、わずかに31万5000人にすぎません。しかし、その譲渡益の総額は2兆6000億円。特例の優遇税制で消えた国の税収減は2600億円。そして、麻生さんはさらに2600億円まけてやろうというわけです。

 社会保障費の自然増を毎年削減する額が2200億円。政府は、「財政が厳しいから仕方がない」と言います。その陰で、こんな一部のお金持ちを優遇する減税をする必要があるのでしょうか?

 今、原油や穀物の高騰が大きな社会問題になり、国民の暮らしを直撃しています。この最大の要因もまた、バブル経済、ギャンブル資本主義の典型である投機マネーの暴走です。
 いま、これを規制することこそが求められているにもかかわらず、それをさらに加速させるかのような麻生さんの発想は、今の経済危機をいっそう深刻なものにするだけで、日本経済にとっては最悪の道をすすむものといわざるを得ません。

 麻生さんの表明を受けて、茂木金融担当大臣が、これに同調するコメントを出しています。
 ノータリンなのが、麻生さん個人の問題なのなら、麻生さんに辞めていただければすむ話です。しかし、自民党まるごとが「大企業がボロ儲けすること=日本経済の発展」という発想しかできないというのが現状です。国民が死に絶えても、まだ彼らは自分たちの過ちに気づかないことでしょう。

 早く自民党、公明党の政治を終わらせること。日本経済を救う道はここにしかないことをあらためて教えてくれた麻生さんでした。

 では、また。
 ポチでした。





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