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2008年7月

2008年7月28日 (月)

傷つけられる若者――SHOGO's Words No.24「独立記念日」

 ポチです。
 すみません。しばらくブログの世界から遠ざかっていました。
 先日の連休も含めて、仕事・仕事のオンパレード。しかも、暑くて夜は眠れず、とてもブログに近づく気にはなりませんでした。
 そのうえ、しばらくおさまっていた頭痛がぶり返してきて、どうにも我慢できずに病院に行ったら、血圧をはかられ、「下が120で上が170」と言われて少々ショックを受けています。医者からは「可能な限り早く精密検査に来るように」ときついお達しがありました。
 もらった薬を飲んでいると頭痛は治まってきたのですが、それだけでは終わりませんでした。続いて、今度は歯が痛くなったのです。これもどうにも我慢ができず、歯医者さんに行くと、奥の「親知らず」がいたずらをしていて、化膿しているそうです。これももらった薬を飲むと楽になるのですが、切れ掛かると激痛が襲ってきます。しかも、薬が効いている間は眠いの何の。とても仕事にはなりません。

 ということで、とてもブログに近寄ることはできませんでした。コメントをいただいた方、TBをいただいた方、ご返事が遅れてたいへん申し訳ありませんでした。取り急ぎ、ご返事いたします。


 さて、上記の理由でブログに近づけなかった間に、いろんなことが起こっています。いま、山口県は県知事選挙の最中なので、それも含めて、アレも書きたいコレも書きたいと、その時は思うのですが、思うだけで時は過ぎてしまいました。

 すでに「旧聞」になってしまいましたが、その中の一つに、最近、私の住む宇部市の名前が突如として新聞やTVに取り上げられた事件がありました。
 宇部市の中学2年生が愛知県でバスジャックをおこなったという例のあの事件です。
 この中学校は、私の住む中学校区の隣であり、私の実家は、この中学校と直線距離にして50メートルくらい。実家の母の話では、あちこちでご近所の人が集まっては話題になっていたそうです。
 それにしても、怪我人などがでなかったことは、事件の関係者にとっても、何より当の中学生にとっても、本当に幸いだったと思います。

 そして、その事件があっという間に過去のものになるかのように、次々と新たな事件がおこっています。
 女子中学生が父親を・・・。そして、33歳の男が22歳の女子学生を・・・。
 どうして、こんなことになるのでしょうか。
 秋葉原の事件も含めて、本当に異様な感じがします。社会全体が歪んでしまっているような、そんな感じです。

 もちろん、同じ境遇にあっても、事件を起こす若者とそうでない若者がいるわけで、問題をすべて社会の歪みに求めることはできないと思います。
 しかし、これらの事件を考える時、やはり今、多くの若者が置かれている状況と無関係とはとても思えません。

 私が高校生だった時代も、いろんなことにイラツキ、親をはじめ大人たちの理不尽な振る舞いにウツウツとした気分を持て余していました。しかし、私たちの時代は、そうした気分を発散させる仲間がいました。私が育ってきた環境とはまったく異なる環境の仲間からは多くのことを学びました。多くの仲間たちが自分よりずっと大きな存在に思えました。
 そして、私たちには未来がありました。たんに頭の中で描いた荒唐無稽の「夢」にしか過ぎませんでしたが、それでも「未来はきっと明るい」と思うことができました。

 しかし、今の若者たちはどうでしょうか?
 非正規雇用の蔓延で、モノのように使われ、いらなくなったら使い捨て。アパートを借りるほどの収入も得られず、ネットカフェ暮らし。5年後、10年後はおろか、明日の身すら不確実な暮らし。「あたたかい家庭を築きたい」どころか、結婚する展望すらみつけることはできません。
 学校でも、競争に追われ、卒業した先に展望は見えてきません。

 そして、そうした「先の見えない状態に置かれていること」そのものよりもっと深刻なのは、そうした状態に置かれていることについて、「それはお前が努力していないからだろう?」「お前の能力がないのだからしょうがないじゃないか!」という攻撃が若者を傷つけていることです。
 「そうか、こんなネットカフェ難民の暮らしをしなければならないのも、自分の努力が足りないからか」。そんな風に思い込まされれば、もう「先の見えない状態」から脱出する術はありません。あるのは自己嫌悪と自己否定だけです。
 そして、そして、多くの若者たちは孤独です。

 こんな今の若者に比べたら、きっと私の青年時代なんて牧歌的だったのかなあ、などと思ってしまいます。


 今、若者たちが置かれている状況は、けっして彼らの「自己責任」ではありません。
 彼らを傷つけている人たちはハッキリと存在します。
 一つは、人間としての尊厳を無視した働かせ方を強いている「金儲けのためなら何でもする」という大企業の論理。そして、もう一つは、それを許している政治悪でしょう。
 この政治を早く終わらせないと、この国は滅びてしまうのではないでしょうか。

 ということで、この歌を紹介します。
 1981年10月にリリースされた7枚目のアルバム「愛の世代の前に」に収録された曲です。
 この曲は、さっき言ったようなまだ牧歌的だった時代の若者の姿を描いたものなのかもしれないけれど、それでもこの世代の「イラツキ」をみごとに描いた曲だと思います。何にでも楯突いていた私自身の高校時代を思い起こし、心の底から共感できた曲の一つです。
 そして、最後のフレーズ

 サーチライトに照らし出され
 震えている俺が見えるかい?
 鈍く光るナイフ手にした

 浜田さんも当時、現在ほど、若者が社会から痛めつけられるようになるとは想像していなかったとは思うんだけど、それでも、この部分は何か象徴的だと思うのです。

 この曲について浜田さんが雑誌のインタビューに答えて、言っていることを紹介しておきます。

 「僕の行った高校というのは、丘の上にあるんですよね。そして、校舎が古くて暗い。で、窓の外がすごく明るかったっていう印象があるんです。向こうの方に山があって、青空がずっと続いていて。まだ高校生だから、街から出たことがないんですね。暗い教室に閉じ込められている感じ。それで、山の向こう空の彼方に行きたい、と。それがひとつと、もうひとつ、僕らが中学の頃からずっと問題になっていた、教科書の検定、改正の問題。たぶん歌詞で最初に出来たのは、『教科書から削る文字は 他にもあるぜ』っていうところだったと思う」
             (「Complete Shogo Hamada」より)

 さしづめ、今の若者たちは、「暗い教室に閉じ込められて」いて、しかも窓の外も真っ暗で、居場所もなければ行き場所もない、そんな感じなのでしょうか。

 それではどうぞ。
 浜田省吾、「独立記念日」です。

Shogo1

独立記念日 浜田省吾 歌詞情報 - goo 音楽

Photo_2

 















































 



 そろそろ、薬が切れて、シクシク痛くなってきました。
 飯食って薬を飲むことにします。
 それでは、また。
 ポチでした。




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2008年7月13日 (日)

そこにあるものが「見えない」人たちの発想

 ポチです。
 暑い日が続いていますが、お変わりありませんでしょうか?
 まだ7月の半分も過ぎていないのに、この暑さは、先が思いやらられます。


 さて、今日の話題はこれです。

将来的な増税では一致 自民・与謝野氏と民主・岡田氏
                 asahi.com 2008年7月11日20時16分
Photo_2  自民党の与謝野馨前官房長官と民主党の岡田克也副代表が11日の朝日ニュースターの番組収録で、財政再建の手段として増税が必要だという認識で一致した。自民党の「増税派」と「ポスト小沢」の筆頭格が、将来的な政策では足並みをそろえた形だ。
 岡田氏は、基礎的財政収支の黒字化目標である11年度までの消費税Photo_3 率引き上げは否定したが、「その先の目標を議論すべきだ。歳出削減だけでは無理だと、 どんな人が議論してもなる」と主張。与謝野氏は消費増税の時期を「2~3年の範囲で考える」とした福田首相発言に触れ、「自民党内は岡田さんの路線にほぼ 近い」と持ち上げた。そのうえで与謝野氏は、民主党代表選で財源論が争点になることに期待感を示した。

 どんなに頭のいい人が考えても、「何が国民のためになるのか」というところから出発しないでものを考えるとこうなる、という典型みたいな話だと思います。

 いや、その、話の前提は、与謝野さんと岡田さんが「頭がいい」ということなんですがね。ご本人たちをよく知らないんで、ハッキリしたことは言えませんが、少なくとも、自民党で言えば、福田さんや安倍さんや森さん、民主党で言えば、鳩山さんや前原さんなんかより頭がよさそうに見えるんで、そう言ってるだけなんですけど・・・・。

 で、話を元に戻すと、発想の出発点が違うと見えるものも異なってきます。岡田さんのこの言葉。

 「(財政再建は)歳出削減だけでは無理だと、どんな人が議論してもなる」

 記事が、与謝野さんと岡田さんの間で「財政再建の手段として増税が必要だという認識で一致した」と書いているように、この発言の結論には、当然、消費税増税は避けられない、という問題意識があります。

 では、「どんな人」とは、いったいどんな人のことでしょうか。
 日本語的に言えば、「すべての日本人」ということになります。もしそうだとすれば、当然、その中に私も入ってしまうわけです。
 ちょ、ちょっと待ってください。
 誰もがみんなあなた方のような発想しかできないと決め付けないでいただきたい。
 それは、そこにあるものが「見えない」、あるいは「見ない」あなた方の発想にすぎません。
 「そこにあるもの」、少なくない国民にはちゃんと見えているのに、あなた方には見えないものを列挙しておきましょう。
 ◆在日米軍への思いやり予算 2300億円
 ◆グアムへの基地移転費用など米軍再編費用 3兆円
 ◆イラク・アフガンなどへの海外派兵費用 1650億円
 ◆米空母を守るためのイージス艦6隻購入 7800億円
 ◆PAC3システム整備費用 約5000億円
 ◆ヘリ搭載護衛艦 1隻 約1100億円


 それから、「歳出削減」ではありませんが、「増税」ではない「歳入増」もあります。大企業や大資産家への優遇税制の撤廃です。自公の内閣8年間に決められたものだけでも
 ◆減価償却制度の見直し 7361億円
 ◆研究開発減税 5880億円
 ◆IT投資減税 5550億円
 ◆連結納税制度の創設 7980億円
 ◆欠損金の繰越期間の延長 1270億円
 ◆証券優遇税制 1兆円
 ◆土地取引関係の減税 3653億円
 ◆相続税・贈与税の減税 1230億円


 これを見直すだけで、どれだけの歳入増が生まれるでしょうか。

 与謝野さんや岡田さんたちには、これが見えません。彼らにとっては、これはけっして手をつけてはならない、いわば「聖域」だからです。

  神聖にして侵すべからず!
  
 どこかで聞いたことのある言葉ですが、まさにピッタリの言葉ではないでしょうか。
 そうであるならば、お二人の言うように、「消費税増税しかない」という結論におなりになるのでしょう。
 しかし、今でさえ、格差と貧困が大きな社会問題なり、未来に希望が持てない若者たちが爆発的に膨れあがっているとき、お二人の言うような政策選択をして、日本という社会がまもとに持続できると本当に思っておられるのでしょうか?
 大企業だけは栄え、国民はひたすら疲弊するのみ。
 こんな社会を「よし」とする勢力は、必ず淘汰され滅びていくと確信しています。
 

 3ヶ月くらい前だったか、ある夜、家に帰って、たまたまテレビをつけると、NHKで、認知症患者とその家族の方をスタジオに来てもらって、その実態を聞くという番組をやっていました。患者さんやご家族の座る席は半円形に組んであって、その中心には舛添厚生労働大臣が座っていました。
 私がスイッチを入れた時は、番組ももうほとんど終わりの時だったのですが、舛添さんが最後にこう言われていました(記憶なので、言葉の一つ一つは正確ではないと思いますが、その趣旨は正確だと思います)。

 「みなさん方の大変さはよくわかりました。政府としても、なんとかみなさんのお力になるようがんばりたい。しかし、何せ予算がないんです。もちろん、無駄を省く努力は一生懸命やっています。しかし、それももう限界です。そこで、消費税の税率の引き上げについて、みなさん方にも考えていただければと思っています」

 テレビの画面には、しきりとうなずく、ご家族の方の姿が映っていました。

 脅しとごまかしの戦略。
 彼らの政権を維持するエネルギーはそれしかありません。
 そして、そんなものが長続きするはずもありません。

 新しい時代への予感がフツフツと湧き上がってくるポチでした。
 では、また。






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2008年7月 8日 (火)

この人たちの「常識」って?

 ポチです。
 いよいよ夏です。
 今年の夏はまた一段とお暑いようで、嫌になってしまいます。
 そうは言ってもまだ朝晩は涼しいので、エアコンはあるがスイッチを入れない我が家も、朝家を出て夜中に帰る私としては、「過ごしにくい」というところまでには至っていないのですが、この暑さは、先が思いやられます。
 みなさん、無理をされずに、この夏を乗り越えてください。



 さて、今日は、先日の頭の構造が変な下関市の教育長さんの話 の続報です。

 今朝の「朝日」山口版の紙面からどうぞ。

教育長発言への朝鮮学校抗議 下関市長が「非常識」

 下関市の嶋倉剛教育長が日本の朝鮮半島に対する植民地支配について「植民地支配は歴史的事実に反する」と発言した問題で、山口朝鮮学園の人たちが市役所で発言に抗議する活動をしていることについて、江島潔市長は7日の定例記者会見で、「迷惑なのでいい加減にしてほしい」と述べ、嶋倉教育長には発言の撤回や謝罪を指示しない意向を改めて示した。
 会見で江島市長は、今月3日から続く学園側の抗議について「大人数で来ることは想定しておらず非常識。数の力で屈することはありません」と述べ、嶋倉教育長に対しては「慎重に発言するよう口頭注意している。これ以上マスコミに出るような場を積極的につくりたくない」と話した。
 学園側は6月26日の教育長の発言を受け、3日に同学園が運営する山口朝鮮初中級学校の関係者70人が撤回と謝罪を求める申入書を市教育委と市に提出。4日には回答を受けるため約30人が訪れたが教育長側は面会を拒否した。この後も学校関係者らは市役所を訪れ、教育長との面談を求めるなどしている。
 嶋倉教育長の発言を巡っては、堀内隆治・前下関市立大学長らが、発言の撤回を求める申入書を提出。民主党県連も発言撤回と謝罪を求める決議を採択した。
 7日は社民党県連合代表の佐々木明美県議も市役所を訪れ、市長と教育長あてに発言の撤回と教育長の辞任を求める申入書を提出した。市民らからは賛否両論が寄せられ、反響が続いている。




 ということで、江島市長さんに言わせれば、朝鮮学校関係者の方々の抗議は「非常識」なんだそうです。

 前回の記事では、直接の当事者である嶋倉教育長さんの異常さを書きましたが、今日は、それを擁護する江島市長さんの異常さについてです。
 率直に言って、嶋倉さん以上に江島さんはヘンです。

 まず最初に、江島さんが「嶋倉教育長には発言の撤回や謝罪を指示しない意向を改めて示したという点に関してです。
 この場合、「撤回」や「謝罪」の対象になる嶋倉さんの「発言」というのは、まぎれもなく、「植民地支配はなかった」「対等な併合だった」という内容に関してでしょう。
 「植民地支配」なのかどうかという問題については、すでに決着のついている問題です。なぜなら、嶋倉さん自身が「政府見解を尊重する」と発言され、事実上の前言撤回をおこなったからです。
 「政府見解」とは次のものです。

村山談話「戦後50周年の終戦記念日にあたって」
                       (1995年8月15日)
 「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」

日韓共同宣言
        (1998年10月8日)
 「小渕総理大臣は、今世紀の日韓両国関係を回顧し、我が国が過去の一時期韓国国民に対し植民地支配により多大の損害と苦痛を与えたという歴史的事実を謙虚に受けとめ、これに対し、痛切な反省と心からのお詫びを述べた」


 「読んで字の如く」です。
 27日午後になって嶋倉さんは、これを「尊重する」と言われました。そして、それは、6月27日の午前中までの発言と正反対の内容です。
 嶋倉さんは、「相手から筋違いのお話が突然出されたため、その話に立ち入ることを否定する発言を行った旨を説明したもの」などと言い訳されていますが、そんな言い訳が通用するはずもありません。
 であるならば、正式に撤回と謝罪をされるのは当然のことです。そして、江島市長さんはそうするように指示されるのが当たり前なのではないでしょうか。

 江島さん。
 あなたや嶋倉さんが、ご自宅で酔っ払って何を言おうが、そんなことはご自由にどうぞ。しかし、あなたは市長さんだし、嶋倉さんは教育長さんです。公的責任の範囲の中で、間違ったことを言えば、自らの責任に照らして「ごめんなさい」と言わなきゃ。
 それも
できないようでは、やはりお二人ともお辞めになるのが一番かと。それで、「自由の身」になって、どこでも好きな場所で好きなことをおしゃべりになっていたらよろしいんじゃないですか。


 2つめの問題は、朝鮮学校関係者に対する態度です。
 嶋倉さんの発言に抗議し、その撤回と謝罪という、当たり前のことをおこなっている朝鮮学校関係者の方を「非常識」と言ってのける良識のなさにはあきれ果てます。この江島さんという人の「常識」とは一体何なのでしょうか。

 この人の「常識」に、VAWW-NETジャパンにトンデモメールを送った頭の悪い日経の記者の「常識」を思わず重ねてしまいました。

http://www.asahi.com/national/update/0705/TKY200807050111.html

 取材先の「期待」に報道が従うわけないだろ。
 
常識を持て。ばか者。報道ってのは取材先の嫌なこともちゃんと中立的に 伝えるのが役目なんだよ。なんであなたがたの偏向したイデオロギーを公共の電波が垂れ流さなきゃいけないんだよ。あほか。あんたがたの常識のなさにはあきれはてる。

 ね、なんとなく似てるでしょ?
 きっと、頭の中も似てるんだと思いますよ。


 それで、私が一番気に入った(?)のは、次の言葉

     「数の力には屈しない」

 開いた口が塞がらないというのはこのことでしょう。
 「巨大な力に立ち向かう正義の使者」を気取ったこの物言い。あきれ果ててしまいます。
 なんか、この人、ご自分の立場がまったくわかっていないですよね。
 だって、自分は山口県下最大都市の市長ですよ。それに立ち向かっているのは、生徒数50人足らずの学校関係者ですよ。下関の在日朝鮮(韓国)人の方全員合わせても数千人じゃないですか。
 それを「数の力」って、いったいなんですか?
 しかも、何千人もの人が市役所に押し寄せたのかと思ったら、たったの70人と30人。これを「数の力」とは言わないでしょう、いくらなんでも。

 

 と書いていたら、次の共同通信配信のニュースを目にしました。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008070801000352.html

下関教育長が発言を謝罪「大変ご迷惑をかけた」
                
200878 1312

 山口県下関市の嶋倉剛教育長(44)が山口朝鮮学園の関係者に対し、朝鮮半島に対する日本の植民地支配について「歴史的事実に反する」と発言した問題で、嶋倉教育長は8日、市教育委員会の定例会で「大変なご迷惑をかけた。今後は教育行政の信頼を損なうことなく職務に当たる」と謝罪した。

 一方で、学園側が謝罪や発言の撤回を求めていることについては「直接会ったり、文書で回答するつもりはない」と説明。その上で「(日本が植民地支配を謝罪した)日朝平壌宣言の詳しい内容について認識を欠いていた。今後は政府見解を尊重する」と述べた。

 定例会で市教委の志満順三委員長は「下関市は地理的に朝鮮半島と近く、ほかの都市より関係が深い。今後は誤解を招くことがないよう注意してほしい」と求めた。

 教育長は6月、教育補助金増額の陳情に訪れた学園関係者が「植民地支配により日本に渡航せざるを得なかった朝鮮人の子弟が通っていることを踏まえてほしい」と求めたのに対し、「植民地支配という部分は歴史的事実に反するので受け入れられない」と発言した。

                      (共同)



 本当にひどい奴だね、嶋倉さんって人。
 教育委員の人には「迷惑をかけた」って謝るけど、朝鮮学校関係者の方には謝らないっていうんだから。
 もう、最低!!!
 下関市民のみなさん。
 いいんですか? こんな人物、教育長にしてて。






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2008年7月 4日 (金)

美しい棚田の景色と日本農業

 ポチです。
 どうやら、週明けには、こちらの方は梅雨明けするそうです。昨年より10日以上早い梅雨明けだということです。
 さあ、猛暑がはじまるのでしょうか。


 5月末に、周南市北部の中須というところに仕事で行きました。
 周南市の市街地(JRの駅で言えば徳山駅です)から約15キロ北上したあたり、中国山地のとば口といった地域です。

Photo

 

〔+〕の印のところが中須です。
 ここに、「棚田清流の会」という会があります。
 この地域は、中山間地域ですから、古くから稲作は棚田が中心でした。
 しかし、過疎と高齢化がすすみ、あちらこちらで耕作放棄する田が広がり、美しいすり鉢状を誇っていた棚田も荒廃の一途をたどっていったそうです。
 そうしたなかで、関係住民の方が集まり、「ここに住んでよかった」と思える地域づくりをしていこうと、つくられたのが、この「棚田清流の会」です。
 関係する5つの集落の約100戸の全員が会員です。暮らしや農地、棚田の美しい景観を守るためにがんばっておられます。

 こんな看板が掲げられています。

Cimg0396


 それでは、田植えがすんだばかりの美しい棚田の風景をどうぞ。

Cimg0385

Cimg0390



 日本の農業は、アメリカからの農産物輸入と大企業の工業製品輸出の犠牲として、無残にも破壊されていきました。際限のない食料輸入自由化、海外に食料を依存する体質づくりです。食料自給率は39%に、穀物自給率は27%にまで落ち込みました。
 いま、世界が食糧不足に瀕しています。30ヶ国が食料危機に陥っているそうです。
 そうしたなかで、多くの国が自国民の食料を守るために輸出規制を強めています。「週刊エコノミスト」が「日本が飢え死にする日」という特集を組みました。
 
 アメリカのブッシュ大統領は、アメリカの農民を前に、次のように演説したそうです。

「食糧を自給できない国を想像できるか。そんな国は、国政的な圧力と危険にさらされている国だ。食糧自給は国家安全保障の問題であり、アメリカ国民の健康を守るために輸入食品に頼らなくてよいのは、何とありがたいことか」

 たしかに、あなたの言うことは正しい。
 しかし、あんたがそれを言うか?
 アメリカの穀物メジャーの利益のために、農産物輸入の対日要求を強めてきたのは、アメリカ政府です。
 まあ、問題は、あなたの国の政府の要求に唯々諾々と従ってきた日本政府が一番悪いんですがね。




 中須に行ってみて、棚田を守るために、本当に大きな努力がついやされていることが実感されます。
 平地の田で耕作する方が合理的であることは間違いありません。しかし、日本のほとんどの地域は「中山間地」です。どこでも高齢化と過疎がすすみ、農地が原野に帰っていく場所も少なくありません。
 そして、「限界集落」という嫌な言葉。
 けっして、合理的であることだけが美徳だというわけではありません。逆に、合理的でないがゆえに、美しさが守られるということもあるのではないでしょうか。

 いま、この地でおこなわれている努力が、日本の農業を救う力になるかもしれません。政府も、地方自治体も、そのことを目をそらさずに見てほしいと思います。


 行った日は、小雨の降るあいにくの天気でした。
 小雨に濡れながら、この棚田の美しい景色を眺めていると、情け容赦なく襲い掛かる仕事のことをちょっとだけ忘れて、なんとなく清清しい気分になりました。


 では、また。





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2008年7月 2日 (水)

自分のところの小中学校でどう教えているかも知らない下関市の教育長さんの不見識

 ポチです。
 土砂降りの雨が2日くらい続いた後は、晴天続き。
 そして、今朝はまた雨。
 この雨がすぎると、もう梅雨は明けて夏に向かうかのような天気です。
 天気予報などを観ていると、今年も猛烈に暑い夏になるようで、本当に憂鬱です。
 みなさんもお身体を大切に夏を乗り切ってください。




 さて、いま山口県を賑わしているのは、この問題です。

下関市教育長「植民地支配は歴史的事実に反する」
                asahi.com  2008年6月29日17時5分

 山口県下関市の嶋倉剛教育長(44)が26日、学校への教育補助金増額を求めて訪ねてきた山口朝鮮学園の金鍾九理事長と保護者らに、日本の朝鮮半島に対する植民地支配について「植民地支配は歴史的事実に反する」と述べた。

 同学園は山口朝鮮初中級学校を運営。この日、保護者側は「植民地支配によって日本に渡航せざるを得なかった朝鮮人子弟が通っている。ほかの外国人学校とは経緯が違うことをふまえて対処してほしい」と要望した。これに対し、嶋倉教育長は「植民地支配という部分については歴史的事実に反するので受け入れられ ない」と述べた。

 保護者らは机をたたくなどして激しく抗議し、金理事長も「歴史的事実は歴史的事実と受け止めて」と主張した。嶋倉教育長は「日朝併合の部分をいかに言うかは自由」と言いつつ、植民地支配であったことは改めて否定。「そこは日朝交渉でやって頂ければいい話」と述べた。

 金理事長は「日朝平壌宣言や日本の首相談話にも植民地支配への謝罪が盛り込まれている。それを否定することは国のトップを否定することだ」と話す。嶋倉教育長は朝日新聞社の取材に「助成の話に昔の話を持ち出すのは筋違い」と話した

 嶋倉教育長は87年に文部省に入省。教育財政室長などを歴任した。下関市では前任の教育長が突然辞職して4月から空席だった。市は後任を文部科学省に求め、嶋倉氏が5月に着任した。

 下関市と朝鮮半島はつながりが深い。戦後、朝鮮半島に帰る船に乗ろうと下関には多くの朝鮮半島出身者が集まった。現在もその子孫が多く住み、約4 千人が韓国・朝鮮籍で外国人登録をしている。下関市と韓国の釜山市との間には関釜フェリーが就航し、両市は姉妹都市として提携している。(島津洋一郎)

     ◇

 山口県下関市の嶋倉剛教育長が「(朝鮮半島の)植民地支配は歴史的事実に反する」と発言したことについて、渡海文部科学相は27日の会見で、「我 が国の植民地支配によって多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大な損害と苦痛を与えたという認識を政府は表明しており、私の認識も同じ。もし それに反する発言ということであれば、大変遺憾だ」と話した。



 ローカルな話題なのかなと思っていたのですが、ネットでみると、全国のあちこちで取り上げられていて、「やはり問題が問題だけになあ」と思ってしました。


 それにしても、すごい人を文部科学省からつれてきたものですね、下関市は。

 この嶋倉さんの朝鮮学校関係者との面会での発言要旨と27日の記者会見での発言、マスコミに発表したコメントが「朝日」の地域版に載っていました。
 これ、おもしろいですよ。

◆嶋倉教育長の26日の発言の要旨
 いまの話で植民地支配と言うことに部分については
歴史的事実に反しますので、それは私の方からそういう形では受け入れられない。植民地支配だということを前提に、そういう日朝併合の部分をいかにいうかは自由です。それを植民地支配だったと事実関係を変えて語ったんでは全然、事実関係は進まない。そこの部分は日朝交渉でちゃんとやっていただければいい話。そこの部分がどうだったか、皆さん方の教育に対してどのような影響があるのかは議員連盟の方でちゃんと話をしてほしい。

◆27日午前中の記者会見での発言
 併合は
植民地だという意識はない。(併合は)対等だ

◆27日午後に発表した報道各社へのコメント
 私は26日の(助成の)要望において相手から
筋違いのお話が突然出されたため、その話に立ち入ることを否定する発言を行った旨を説明したものです。私は当然のことながら下関市の教育行政を行うにあたり、政府の見解を尊重するものです。

 嶋倉さんの発言の異常振りをみてみたいと思います。

 この嶋倉さんのヘンなのは、言うまでもなく、「日韓(朝)併合」が「植民地支配」ではなく、「対等」なものだと言っていることです。
 「嶋倉剛」で検索してみると・・・・・・。
 あるわ、あるわ。「対等は常識だ」とか「併合で朝鮮の人の暮らしはよくなった。救ってやったのだ」とか・・・。

 「併合」で、朝鮮の人の暮らしがよくなったのか悪くなったのか、私にはよくわかりません。しかし、問題はそんなところにあるはずもありません。
 「日韓併合」で、大韓民国という国は消滅し、朝鮮総督府という名の日本人による支配機構がつくられ、朝鮮全土を治めた。つまり、朝鮮民族は、みずからの現在と未来を決定する権利を日本人に奪われました。これが事実であり、この事実を「植民地支配」と言わずして何というのでしょうか。

 と、まあ、私がいろいろ言うより、当の下関市の子どもたちには、何と教えられているのか、ということです。
 これも、「朝日」に載っていました。

◆下関市内で使われている教科書の記述(抜粋)

 「日本は韓国の植民地化を進め、陸軍・海軍の軍備を増強させるなど、帝国主義国としての動きを活発にさせていきました」「1910年、 日本は韓国を併合して、植民地としました(韓国併合)。朝鮮総督府をおいて支配を開始し、韓国を朝鮮と改め、首都漢城(現在のソウル)も京城と名をかえさ せました」
 =「社会科中学生の歴史」(帝国書院)

 「日清戦争ののち、台湾を植民地とした日本は、日ロ戦争後、朝鮮(韓国)を支配しようとしました。朝鮮の人々の抵抗を軍隊がおさえ、 1910年(明治43年)、朝鮮を併合しました(韓国併合)。植民地の学校では、日本語の教育を受けることになり、朝鮮の歴史は教えられず、民族のほこり を大きくきずつけられました。土地の制度が変えられ、その結果、多くの朝鮮の人々が土地を失いました」
 =小学校の「新編新しい社会6上」(東京書籍)

 でしょう?嶋倉さん。
 あなたのところの子どもたちにも、ちゃんとこう教えられているんですよ。
 あなた、どこの教育長さんでしたっけ?
 たしかに、教育長になられて間もないんでしょうけど、見識のなさにはあきれますし、あまりにも無責任と言わざるを得ないでしょう。教育長失格ですね。


 もう一つ、嶋倉さんがヘンなのは、市の助成増額をかたくなに拒否していることです。
 「朝日」の記事にはこの点に触れていないのですが、「毎日」によると、朝鮮学校関係者の要望に対し、嶋倉さんは、次のように言ったそうです。

 「助成金は公教育のルールで決まっている。市には増額する財源もない」

 「公教育のルール」とは何のことでしょうか?
 意味不明ですね。
 朝鮮学校は各種学校扱いのため、国庫補助はなく、地方自治体が独自の助成制度をつくっています。
 で、各自治体のルールは、それぞれが条例で定めます。条例は、不都合になれば、議会の議決を経ればいくらでも変えることが可能です。
 それだけのことです。
 「公教育のルール」というわけのわからないものを持ち出して、それが自分たちの及ぶ権限の外にあるかのような言い方でこれを拒否するというのは、あまりにもひどい態度だと言わざるを得ないでしょう。

 「そうは言っても日本人じゃない人にそんな助成が必要なのか」と言われる方がおられるかもしれません。
 確かに、在日朝鮮人の方は、国籍上は日本人ではありません。
 しかし、この点で、はっきりさせておかなければならないのは、在日朝鮮人の方は、所得税、住民税、固定資産税、そして消費税と各種の間接税、つまり日本政府が定めたすべての税金を、日本人とまったく同じ基準で、国と地方自治体に支払っておられるということです。
 朝鮮学校関係者の方は、日本の小学校、中学校並の予算を出せなんて言っているわけではありません。日本で生まれ、日本で育ち、その多くがこれからも日本で暮らし、日本のGDPの一翼を担っていく子どもたちの教育です。わずかな助成金の増額など、少なくとも「検討する」くらいは言ってもいいのではないでしょうか。ムキになって拒否するところに、この人の思想性があらわれているような気がします。


 それから、嶋倉さんの発言の後半、「市には増額する財源もない」という部分についてです。
 まったく、「冗談でしょう?」というような話です。
 先ほど述べたように、それぞれの自治体が条例で決めているので、自治体によって、助成の内容は異なります。
 「朝日」によると、山口県では次にようになっているそうです。
 山口県が生徒一人当たり年間5万円の補助を出しています。この金額は、一般の私立学校の5分の1だそうです。
 下関市は、それに加え、年間20万円+生徒一人当たり1000円を補助しているそうです。これは、生徒一人当たりに換算すると約5100円になります。一方、徳山朝鮮初中等学校のある周南市は生徒一人当たり年間2万円の補助を出しているそうです。
 つまり、周南市では、県市合わせて生徒一人当たり7万円の補助が受けられる。しかし、下関市では55100円というわけです。
 人口で、周南市の2倍もある県下最大の都市の下関市の朝鮮学校への助成が、県下でも財政破たんがもっとも深刻な市の一つである周南市のより少なく、その理由として「財源がない」なんてひどい言い草です。
 下関では、莫大な税金を投入して、沖合いへの人工島建設がすすめられています。しかし、未だにこの人工島を何に使うのかも定かでないという有様です。また、いまある関門橋(中国縦貫道の下関と門司をむすぶ橋)で何の不自由もないのに、第二関門橋建設の計画は依然として健在です。
 「財源がない」というのだったら、こういうところに使うお金こそを削ったらいかがでしょうか。わずかを削るだけで、朝鮮学校への助成金などいくらでも出ることでしょう。




 そして、最後の問題点として、あげておかねばならないのは、27日午後の「言い直し」コメントで、補助金増額の要請に歴史問題を持ち出すのは「筋違い」と言われたことについてです。
 朝鮮学校関係者の方が言われたのは、記事にもあるとおり、次の点です。

 「植民地支配によって日本に渡航せざるを得なかった朝鮮人子弟が通っている学校であり、ほかの外国人学校とは経緯が違うことをふまえて対処してほしい」 

 話しておられる内容については、いろんな人がいろんな見解をおもちでしょう(たとえば、意見が分かれるであろうと思われる点は、「日本に渡航せざるを得なかった」という主張でしょう)。
 しかし、そんなことは、この際関係ありません。あくまでも、助成金増額要望と歴史問題の「筋違い」なのかどうかという問題だからです。
 もし、かりに朝鮮学校関係者の方々が、「ワシらは、植民地支配で苦しめられたんだ。その分増額せい!」とでも要望されたのであれば、「筋違い」と言えないこともないかもしれません(その場合でも、私は「筋違い」とはとても表現しないでしょうが)。 
 ところが要望されていることは、「歴史的経緯を踏まえて対処してほしい」というもので、誰がどう考えても立派に筋が通っています。
 これのどこが「筋違い」なのでしょうか?さっぱりわかりません。


 さて、江島潔下関市長は、この問題でしきりと嶋倉さんをかばっておられます。
 曰く、「政府見解を尊重するといっているのだから問題ない」そうです。その政府見解と違うことを言ったから問題になってるんですけどね。
 本当につまらない人物です。

 まあ、市長さんが何と言おうと、嶋倉さんに教育長としての資格も資質もないことは明らかですね。即刻お辞めになった方がよろしいかと。



 ということで、久しぶりに長いエントリになってしまいました。

 もう7月。今年も半分が過ぎたのですねえ。
 仕事に追われて、時のたつのが早いと、少々あせっているポチでした。
 では、また。









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