« 久々の更新――岩国の話題を2つ | トップページ | 「医療人としていささかも容認できない」――山口県医師会も怒りの決議 »

2008年5月10日 (土)

道路特定財源――片山善博氏にみる「まとも」な考え

 ポチです。
 昼間は、もう夏のようなこの頃、いかがおすごしでしょうか?
 昨日から、長期の休みを終わって更新を再開していますが、昨日、上司から、来週半ばから5月いっぱい、周南市の現場に出張を命ぜられました。
 時々は帰ってくると思いますが、基本的には泊り込みです。現場がネット環境にあるのかどうかわかりませんが、なければ再び更新停止ということになってしまいそうです。
 それで、更新できるうちは一生懸命更新しておこうと思います。


 さて、リーガ・エスパニョーラの話を最初に。
 8日の朝は、早起きして「クラシコ」をTV観戦。バルサが最後の意地を見せてくれるのではと、かすかな期待をもって観ていたのですが、案の定、コテンパンにやられてしまいました。
 レアルはリーガ2連覇を果たしましたが、先シーズンも今シーズンもけっして強いともうまいとも思わなかったのですが、この「クラシコ」のレアルは、最高の出来だったのではないでしょうか。「強く」て「うまい」レアルがそこにいました。
 一方、バルサ。「これがあのバルサなのか」というため息が出てしまいました。メッシが時々「らしさ」を見せてくれる以外は、降格争いをする下位のチームを観ているようでした。
 なぜ、こうなってしまったのでしょうか?
 2年前と今シーズンと、部分的には異なる点は様々ありますが、戦術にしてもメンバーにしても基本的には大きな違いはありません。決定的な違いはただ一つ。ロナウジーニョがいたかいなかったかです。やはり、ロナウジーニョの存在が大きかったのでしょうか?サッカーというスポーツは、一人の天才によって左右されるものではないと信じたいのですが・・・。
 来シーズンのことが取りざたされています。監督はライカールトが解任されて、グアルディオラが就任することが決まりました。ロナウジーニョ、デコらの移籍も確実なようです。誰が入ってくるのかはまだよくわかりません。しかし、かつてのような「勝って当たり前。どう美しく勝つのかが問題だ」というバルサが帰ってくるという期待は、いずれにしても持てそうもありません。






 ということで、本題です。
 昨日付けの「山口新聞」の「現論」というコーナーに前鳥取県知事の片山善博氏が「道路特定財源」について書いています。
 片山氏は、政治的には間違いなく保守の方で、自民党に近い方だと思いますが、地方自治体の首長としてのその姿勢については、知事時代から注目をしていました。
 議会では、執行部に対し、質問する議員との事前のレクチャーを許さず、ぶっつけ本番で答弁することを求め、馴れ合い議会を排しました。また、8年前の鳥取県西部地震の際は、県として被災者への公的支援と個人補償をおこないました。阪神大震災で国が個人補償をかたくなに拒んでいる時、画期的な対応でした。
 片山氏は、東大を出て自治省に入り、そして県知事になったという点で、わが山口県の二井知事とまったく同じです。それだけにその落差に常々がっかりしてきました。
 今回の「道路特定財源」問題で、全国のほとんどの首長が「堅持」を主張する中で、どこかの学者や政治家ではなく、「元首長」である片山氏が、これを正面から批判し、ばっさり切り捨てていることは、首長の政治姿勢という点でたいへん重要だと思いました。

 読んでみて、まったく同感だし、ここに道理があると感じたので、全文を掲載しておきます。少し長いものですが、ぜひお読みいただければ幸いです。


自治体の真の役割とは
 道路よりバスや医療を

Sq3_katayama  ガソリン税などの道路特定財源をめぐっては二つの問題が存在する。一つは、本来の税率に臨時と称しつつ長い間上乗せされてきた暫定税率を維持し続けるかどうかという問題である。もう一つは、税収の使い道を道路に特定したままにしておくのか、それとも教育などの他の経費にも使える一般財源にかえるのかという問題である。
 この問題について全国の自治体の首長は、六人の市長を除いて、暫定税率は堅持し、一般財源化には反対するとの考えを示してきた。これは、政府与党の方針でもあった。
 その後、福田康夫総理が野党や世論の強い反対を背景に、苦し紛れの一般財源化を表明すると、首長の多くもそれまで自分が言っていたことを忘れたかのように、一般財源化に反対しないと言いだした。もっとも、その発言内容を見てみると、総じて「必要な道路が整備されること」を前提にしているようである。
 いずれにしても、首長のほとんどは依然として目いっぱい道路を造り続けることが自らの使命だと考えているようなのだが、本当にそれでいいのだろうか。


病院通いも難儀

 例えば、多くの過疎地に行ってみて気がつくことは、至る所道路がきちんと整備されていることだ。ところが、そこではこれまで走っていた路線バスが廃止される事態も珍しくない。自治体の財政が窮屈になり、赤字バスの運行を補助する余裕がなくなったからだ。皮肉なことに、家の目の前まで立派な道路が整備されているというのに、足を奪われた高齢者は病院に通うのにも難儀をしている。
 若い人はマイカーで病院に行くことはできるが、そこには産婦人科や小児科の医師がいなくなっているケースもまれではない。これでは安心してお産や子育てをすることもままならない。
 こうした地域の住民が強く求めているのは、この上さらに道路を整備することではなく、その道路の上を走るバス路線を維持し、病院の医師を確保することではないのか。もちろん、そのためには自治体の財政支援を必要とする。
 もし、その自治体の財政に余裕がないというのであれば、ある程度まとまった金額として現在確保されている道路特定財源を、これらに振り向けるのが実に合理的であり、それを可能にするのが一般財源化にほかならない。地域の課題を真剣に考える首長であれば、特定財源堅持ではなく、当然一般財源化の方を主張せずにはいられないと思うのだが。
 これに対して、首長の多くは、一般財源化しても意味がないと反論する。道路整備のために必要となる経費は道路特定財源だけでは不足しており、他の財源から回して道路整備に投入している実情だというのである。たしかにそうした財政運営をしている自治体も多い。


図書費まで転用

 では、道路に追加して投入している財源は一体どこから捻出しているのだろうか。その捻出先の一つだと推定されるのが教育費である。例えば、小中学校の学校図書館は子どもたちが読書習慣を身につけ、読解力を養うためにとても重要な役割を果たすが、そこで必要となる図書購入費は地方交付税交付金の算定において相当額が手当てされている。ところが、文部科学省の調査によると、多くの府県で自治体が実際に支出した図書購入費の額は、地方交付税交付金で手当てされた額をかなり下回っており、中には四割に満たない県もあるほどだ。
 さて、そこで全国の自治体、とりわけ過疎地域の自治体にはこの際よく考えてもらいたい。高齢者の足が奪われ、病院の医師の確保にも窮している現状にあっても、何が何でもひたすら道路を造り続けることを優先しなければならないのか。しかも、子どもたちのためにせっかく用意されたお金を出し惜しみ、これをネコババしてまで道路につぎ込む必要が果たしてあるのか。もし首長がそう考えているとしたら、議会においてその当否を徹底的に吟味点検されるようお勧めしておきたい。

          (写真は「NIKKEI.NET」のHPからお借りしました)



 いかがだったでしょうか?
 とても「まとも」だと思いませんか?
 そして、全国の何千人かの首長のうちで、6人の市長以外はすべて「まもと」ではない、という恐ろしい現実を痛感せざるを得ないのです。


 では、また。









|

« 久々の更新――岩国の話題を2つ | トップページ | 「医療人としていささかも容認できない」――山口県医師会も怒りの決議 »

コメント

こんにちは^^
片山氏のようなクレバーな方ばかりなら、
日本の政治も少しはマシになるでしょうか・・


ところで、バルサですが・・
アンリなども加え、メッシも更に成長して、
タレント集団として「さぁ~行くぞ!」でしたのに、
不調から脱することができませんでしたね@@;

デコやロナウジーニョはいずこへ?

そしてレアルが再び光を取り戻したのは、
「単なる興行組織からサッカーチームとして復活
 ラウール&カシージャスの復活」
と、サカダイに書いてありました。

如何思われますか?

さて、Jリーグはダンゴ3兄弟ならぬ、
ダンゴが10個くらいくっ付いた状態です^^;
FC東京は暫定3位に位置していますが、
ホンの1ゲームで順位はいくらでもひっくり返ります。

お忙しそうですが、どうぞご自愛を^^

投稿: una | 2008年5月21日 (水) 15時26分

unaさん
コメントありがとうございます。

ネット環境のない現場に出張中です。宇部市の職場でしかできない仕事のため昨日戻ってきて、unaさんのコメントを発見しました。

>片山氏のようなクレバーな方ばかりなら、日本の政治も少しはマシになるでしょうか・・

本当にそう思います。

で、バルサです。
つくづく思うのは、サッカーって、すごくうまい人が11人そろったからって強いとは限らないってことでしょうか。ロナウジーニョにデコにシャビにイニエスタにメッシにエトーに・・・・。
それにしてもアンリはフィットしませんでしたね~。

レアルはチャンピオンになったのですから強いのでしょうね。でもそれで「復活」というのはちょっと・・。今シーズンもバルサのサッカーの方がやはり美しかったと思います(美しくなかったゲームも少なくなかったですが)。
さあ、来シーズンは期待できるでしょうか・・・。

投稿: pochi | 2008年5月22日 (木) 10時55分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/190664/20868197

この記事へのトラックバック一覧です: 道路特定財源――片山善博氏にみる「まとも」な考え:

» 記憶術のトレーニングを5分するだけで・・ [記憶術〜偏差値41→東大へ〜]
記憶力とその定着率を7倍以上にあげる具体的な 記憶術をゼロからすべてお教えします [続きを読む]

受信: 2008年5月11日 (日) 11時31分

» 共産党躍進が資本主義を修正させる [BLOG BLUES]
9条世界会議が大盛況だった由。誠に結構なことではあるが。 9条と並ぶ日本国憲法二本柱のもう一方、25条は最早、有名無実である。 下掲は、先月23日付毎日新聞の朝刊記事より。 どうすりゃいいんだよお!母子家庭で、お母さんの年収が137万円だなんて。 僕がお母さんだったら、子どもが不憫で泣いちゃうよ。 息子だったら、ヤクザになるのも有りかなとマジ思っちゃうよ。 つい、この間までは。戦後政治は、 日本国憲法の理念「平和・民主・平等」を曲がりなりにも尊重し、 修正資本主義路線を歩... [続きを読む]

受信: 2008年5月14日 (水) 15時33分

» 町村「増税」・伊吹「減税?」・福田「現状維持」・・・なぜこんなにバラバラなのか。 [ニッポンを改造するBYかんすけ]
3回目の「3分の2」行使・・・しかもいずれも「修正なし」で再可決ですね。 補給支援法にしろ、租税特措法にしろ、今回の道路特例法にしろ、野党側からの「指摘」「追及」等により「改めるべきは改める」のが少なくとも「歩み寄り」の条件だと思いますが、そういうことは一切しません。少なくとも「参議院否決」を受けてどこかしら修正して審議しなおす、というのが「民主主義」..... [続きを読む]

受信: 2008年5月14日 (水) 17時55分

« 久々の更新――岩国の話題を2つ | トップページ | 「医療人としていささかも容認できない」――山口県医師会も怒りの決議 »