道路満足度日本一の県のうそとごまかしのパンフレット
ポチです。
本当に寒い日が続いています。昨日、山口市に住んでいる同僚が言っていましたが、山口市の山沿いでは雪が積もったそうで、「車の上に雪を積んで出勤した」とのことでした。
そろそろ、宇部市でも降るのかなあ。
スタッドレスタイヤに換えた方がいいのかどうか、財布と相談中です。
浜田省吾さんの2005年から2007年のツアーを収録したDVDが4月2日に発売されることが決定しました。
さっそく、財布と相談をせず、予約申し込みをしておきました。
ウ~~、楽しみだ。
ウ~~、カミさんには内緒だ・・・。
ということで、本題です。
ガソリン税の暫定税率問題での議論が華やかです。
23日に開かれた暫定税率維持を求める決起大会で気勢を上げる国会議員や地方議員の姿をTVのニュースで流していました。
暫定税率撤廃を求めている民主党からも3人の国会議員の方が参加されて、「これがわからないようでは、うちの党はKYだ」などと叫んでおいででした。
本当に、みなさん、道路が好きですねえ。
で、暫定税率をなくしたら、「道路ができなくなる」「地方財政が大変になる」など、「脅し文句」のオンパレードです。
でも、この脅し文句って、「ちょっと待ってよ」っていう内容ばかりです。
この辺は、岩国市長選挙での「このままでは第二の夕張になる」などの脅し文句と似ていますね。
この脅し文句への「ちょっと待ってよ」という話を山口県の場合でしましょう。
国交省道路局が毎年おこなっている「道路満足度調査」というのがあるのをご存知でしょうか?
道路利用者に対して、「非常に満足」「やや満足」「どちらともいえない」「やや不満」「非常に不満」「わからない」という選択肢で調査をしています。
平成17年度の調査結果がこれ↓です。
http://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-user/h17s.pdf
ご覧になったらわかるように、「道路全般についての満足度」では、2位の北海道、石川県の「3.12」を大きく引き離して、「3.31」で全国トップに君臨しているのが山口県です。その前の年の調査でもトップでした。
他の県から来た人の多くが口をそろえて、「山口県の道路は整備されているねえ」とおっしゃいます。「島根県や広島県から山口県にはいると突然道路がよくなる」という声も聞きます(島根・広島両県の方、ごめんなさい。いえ、私が言っているのではないのですよ。あくまでも、そういう声があるということで・・・)。
8人も総理大臣を出した県だからでしょうか。異常に道路はいいです。というよりも、立派な道路だらけです。
仕事柄、県内をあちこち車で走るのですが、中国山地の山奥に、突然と立派な道路が出現します。近所の方以外の車がいったい何台通るのだろうかと思える道ばかりです。
で、そんな山口県ですが、まだまだ道路をつくり足りないようです。ものすごいパンフレットを作成していることを発見しました。
大金つぎ込んだと思われる立派なパンフレットですが、他の県でもこんなものつくってるんでしょうか?
ですから、このパンフレットが言いたいのは、
「命をつなぎ、暮らしをささえ、未来をひらく」ために、暫定税率の維持が必要だ
と主張しているわけです。
国の言いなりになって
「公立病院は閉鎖の方向で、地域医療はどうなっても構いません」
「療養病床は大幅に削減し高齢者の行き場をなくします」
「後期高齢者医療制度は必要です」
「中小企業予算は削り、倒産してもしかたありません」
「教育予算も削ります」
「非正規雇用の増大で貧困と格差をいっそう拡大します」
そんなことをしても大丈夫ですか?
「大丈夫です。道路さえどんどんつくっていけば、命をつなぎ、暮らしをささえ、未来をひらくことができるのです」
ということなんでしょう。
で、中身を見ていきましょう。
上の2つの画像が見開きになっています。
この2ページでは、利用者の満足度とは無関係に山口県の道路事情がいかに劣悪かということを訴えています。
でも、ここには、県民が知らないことをいいことにした「本末転倒」と「うそ」と「誇大広告」
が満ちています。
「命をつなぐ道づくり」
どうやら、山陰自動車道をつくることで、医療機関へのアクセスが改善されると言いたいようです。
しかし、こんな本末転倒な話はありません。
どうして長門市内の人が関門医療センターまで行かなければならないのでしょうか?どうして萩市内の人が島根県の浜田医療センターまで行かなければならないのでしょうか。
「地理的不利」の解消だと言っていますが、「効率化」の優先と医療費の削減で、地域の医療機関を成立たなくさせ、「地理的不利」をつくりだしたのは、国と県自身ではないですか。その解消のために道路建設なんてとんでもありません。
いま、必要なのは、安心してかかれる身近な地域医療の再生であって、けっして道路ではありません。
「中山間部などの脆弱な道路網」
ウヒャ~、すごい写真を持ち出してきたものですね。
「脆弱な道路網により、災害時など不安な日常生活を強いられています」などと自然現象のように言わないでください。そうしてきたのは山口県自身なのですから。
そして、この表現ではあたかも「県は一生懸命努力しているのですが、お金がないので、ここまで道路整備ができないのです」と言っているようです。
うそでしょう、それは。
「こんなところにお金が使えるか!」って放置していたんじゃないですか。
こんな道路↓には無尽蔵にお金を使うくせに。
上の写真は、今建設中の「宇部湾岸道路」です。
豪華な「二階建て」で、下側が一般県道、二階部分が高速走行可能な高規格道路だそうです。
わずか4.5キロの道路をつくるのにかかる費用が860億円。
なんと1メートル当たり1900万円!
しかも、もっと膨らむ可能性もあるとか。
そして、この4.5キロは、山口県の中南部を結ぶ広大な計画の一部で、そのすべてを実行すれば数千億円はかかるのではと言われています。
どうしてこんな道路が必要なのでしょうか?
よくわかりませんが、とにかくこんな道路をつくるのには異常なほど熱心です。
そして、その陰で、パンフの写真のような生活道路が放置されてきているのです。
これを「うそと誇大広告」と言わずして何というのでしょうか。
さて、県のパンフレットをさらに見ていきましょう。
この2ページは、道路特定財源と暫定税率の維持がいかに大事で、必要なのかを数字を使って説明している部分です。
道路をつくることも、維持することも、借金を返すこともできなくなるそうです。
これを県民が読んだら、「そりゃあ大変だ」となることは間違いありません。
ただし、ここには重大なうそとごまかしと前提の立て間違いがあります。
「暫定税率がなくなったら交付金もなくなる」というのはうそです。
交付金の原資にも暫定税率による資金が入っているようですから、減るのは確かだと思いますが、なくなるということはあり得ません。
「借金も補助金も得られない」というのはごまかしです。
借金するのも補助金を得るのも「事業をする」ということが前提ですから、当然県自身のお金(わかりやすく言えば、ローンをする場合の「頭金」ですね)が必要であることは当然です。
ここでのごまかしは、その頭金を道路特定財源から出すことしか考えていないことです。一般財源から「頭金」を出せば、借金もできますし、補助金をもらうことも立派にできます。「一般財源から出す金はない」と言われそうですね。
そうなんですよ。お金はないんでしょう。だから、本当に必要な道路だけつくればいいのです。自分の懐具合に合わせて必要な道路をつくればいいのです。
「前提の立て間違い」というのはこの点です。
一つは、道路満足度日本一の山口県であるにもかかわらず、「年間925億円も使って道路をつくる必要がある」としている前提です。
もう一つは、道路特定財源への異様な固執です。
道路特定財源をやめて、交付税にして一般財源に入れてもらえばいいじゃないですか。そして、必要な道路を堅実につくり整備していけばいいのです。道路特定財源にしているから「道路にしか使えない」「あるだけお金を全部つぎ込んで道路をつくる」となるんじゃないですか。
うそとごまかし、誇大広告で県民を騙すために、県民の税金使って立派なパンフをつくる。
ホント、サイテーですね。
山口県の言い分から道路特定財源問題と暫定税率問題をみてきました。
これらが必要なのは、先にも紹介した「宇部湾岸道路」など、無駄な道路建設をすすめるためであることは明らかです。
なんせ10年間に道路予算に59兆円使うというのですから。
しかも、この59兆円のうち、「国際競争力の確保」のための道路建設が24兆円。
「国際競争力の確保」って何のことだと調べてみたら、重要港湾や重要空港から高速道路へのアクセスを10分以内にすることだそうです。
つまり、「この港からこの高速道路のインターまで13分かかる。これでは国際競争にうち勝てない。それでは、この3分を縮めるために新たな道路をつくしましょう」ということのようです。3分縮めて国際競争に勝てるのかどうか知りませんが・・・・。
自民党とゼネコンがもたれあい、必要もない道路を果てしなくつくっていく。
そのための税金で国民はどんどん疲弊していく。
車にも乗れず、ストーブも満足につけられない。
そして、国は滅んで立派な道路だけ残った・・・。
そんな日本にしてしまわないうちに、自公の政治を終わりにしましょうよ。
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コメント
初めまして何時も拝見させて頂いています。
この度の道路特定財源と暫定税率問題は政府自民党の巧妙な詭弁で全国知事会を始めとする地方自治体が騙されています。
本来は必要の無い暫定税率で国民を絞り上げる為に道路特定財源の名目で集めた金が余っている事で現在まで道路以外にも無駄使いをして来た役人と利権に絡んで来た政治家が今後とも使い易くする為に道路特定財源の一般財源化を図っているのですが暫定税率を廃止しても道路特定財源の目的を果たすのに必要な予算は確保出来ます。
従来は暫定税率を使って無駄に支出して来た道路整備以外の予算が組めなくなるだけです。
役人と政治家が好き勝手に金を使えなくなるのを恐れて詭弁を弄しているのです。
投稿: 大城 勲 | 2008年1月26日 (土) 23時27分
大城勲さん
はじめまして。コメント&TBありがとうございます。
そうですか。最高気温20℃ですか。
「さくら祭り」ですか。
うらやましいです。比較的南にある山口県でも、寒さで固まっています。
本当に、この「道路特定財源」っていうのはいかがわしいですね。
地方自治体でも、「騙されている」っていうよりも、県議なんかとゼネコンが癒着していて、「一般財源化させてなるものか」って言うところかもしれませんね。
投稿: pochi | 2008年1月27日 (日) 10時03分
いつもながら、pochiさんのブログは、
説得力に溢れています。
地元周辺に詳しい方の説明は、
東京に住む者には、さらに頷けます。
このような資料は、
国会で披露して欲しいのですが^^;
投稿: una | 2008年1月28日 (月) 11時20分
unaさん
コメントありがとうございます。
戦後の道路事情が極端に悪かった時代にできた法律がいまだに生きてること自体が不思議だと思います。
知事さんも市長さんも議員さんも「道路」「道路」・・・。本当に道路が好きですよ。
ただし、好きなのは、事業費が膨大な高速道路とか高規格道路かばり。宇部市でも、生活道路整備のための予算はドンドン削られているようです。
何を考えているのだか・・・ですね。
投稿: pochi | 2008年1月29日 (火) 21時32分
下関市の原田です。 こんな無駄な道路を造ろうとしているのを知って頂き、「本当に必要な道路とはなにか?」と議論して頂きたく、初めて投稿致しました。
下関市松屋地区で、1.3km先で合流しているのに、市道から国道に繋ぐ10億円の高架ランプ300mを造ろうとしています。150mの近道、高々10秒の時間短縮(信号次第では遅くなる)のメリットしかないのに、山口河川国道事務所は「広域ネットワーク化、国道へのアクセス向上」とこじつけて、また複線化計画も全く無いのに「上下ランプの形を整えるため」と言ってます。
登りランプが出来ると、他の全通行方向への8割の車は、大幅に信号待ちが増えるのに。将来複線化される国道に上下ランプが加わると、4倍に増える橋脚群で、集落は分断され、視界も景観も全く失われるののです。日照、騒音、通学路の不安も何のその、商工会議所、トラック協会は、住民の苦痛など全く配慮せず「必要」と、早期着工を主張しています。JAFまで「ドライバの気持ち的メリットから必要と」と、住民の気持ちを逆なでして。地元は何の要望もしてないのに、市道の大型車通過交通を減らすと。急な登坂路でエネルギ消費し、排ガス撒き散らし、騒音被害、本線語流に危険を伴うのに。また、狭い交差点では4方向全ての右折が交互通行しか出来ないのに、交差点は機能すると強弁しています。これまで市道では渋滞など全く無く、今後も車が増えるはずも無い過疎地なのに。最初は市道の渋滞解消のためと言ったのが、住民の反対で再調査したら「渋滞は無かった」と謝罪して、次に「30年前の都市計画決定に従い、市道の安全性向上のため」と、理由を変えました。安全確保には40km/h規制にすれば済むこと。ランプを利用する大型車はまず無いと予想され、通過交通は減らないと思う。もしも減れば、市道沿いの農産物市場も商店も死活問題、過疎地のささやかな地域経済の破壊です。
現実にこんな無謀な、無駄な道路を急いで造ろうとしている国交省に、「誰が必要とするのか」、「なぜ今必要なのか」、「費用対効果は」、「今渋滞しているところが近くに沢山ある」、と議論しても、全くかみ合いません。どうしたら止めさせられるか、お知恵を貸してください。
このような問題(道路の必要性)を誰が決めるのか、議論できる仕組みが無いのが問題です。国交省は、国会で議論が始まる前に着工しようと、策略をめぐらしています。
是非とも、多くの方々に「無駄な道路をやめろ」と声をあげて頂きたく、投稿しました。
投稿: 原田 宏 | 2008年8月 6日 (水) 01時30分