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2007年2月 9日 (金)

「無目的ダム」

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 ポチです。眠いです…。
 ここは、うちの階段の踊り場。だいたい、いつもはストーブのそばでうつらうつらしてるんだけど、このごろはあまり寒くないから、ここも気持ちいいのです。とくに、この位置は、お母さんが掃除機を使っている時の定位置です。ガ~ガ~ッてうるさい掃除機は大嫌いです。お母さんが掃除機をもつだけで、パッと起きて、階段を駆け上がり、この位置で、寝そべって、掃除が終わるのを待っています。
 でも、時々、階段や二階の掃除も始めたりするんで、そのときは、二階のさらに奥に逃げ込むか、スイッチを切って掃除機を移動させている最中に、パッと横をすり抜けて、一階まで降ります。掃除なんてしなきゃいいのに・・・。
 

 ということで本題です。
 長野県が脱「脱ダム宣言」になるようです。これまでの田中知事から村井知事に替って、大きな方針転換で、中止されていた浅川ダムを建設するという方針を出されました。
 今回、建設されるダムの高さは約50メートルで、以前の計画より9メートル小さいそうです。ダムの下部に穴が開いているのが特徴で、普通は水がそのまま流れるようにし、洪水時に水をためることでダムの役割を果たすということです。総工費は約100億円で、普通のダムと比べると建設費用を安く抑えることができるうえに、土砂も堆積しないので、しゅんせつする必要もないし、ダム湖をつくることで周囲が水没するということもなく、環境にやさしいのだそうです。

 以上が、報道の中身。でも、今回のこの話のどこをどう聞いても「浅川ダムがどうしても必要だからつくる」っていう感じはしません。
 そもそも、この浅川ダムの建設目的は、「治水・利水」でした。それがいつの間にか、「治水」だけになってしまいました。これまで、「水の確保が必要だ」って言っていたのは何だったんでしょうか?
 「利水」にしても、「100年に1度の大雨に対応する」(「毎日」)のが目的だそうです。じゃあ、お聞きしますが、このダムの耐用年数は何年なんでしょうか?だいたい、大規模ダムの耐用年数は100年だと言いますから、この浅川ダムもその程度でしょう。そのための100億円ですか・・・。

毎日新聞
 村井知事が8日明らかにした「穴あきダム」と河川改修を組み合わせた治水案は、北陸新幹線長野以北の用地買収を抱え、建設を強く望んでいた長野市や下流域の住民の意向に沿う形になった。今春に期限が迫った北陸新幹線用地買収問題を解決したいとの判断が働いたものとみられる。
 田中前知事が脱ダム宣言をした以降、93年に県や同市などが下流域の住民らと結んだダム建設の代わりに、北陸新幹線用地買収に応じるとした「確認書」の不履行が問題化。地権者らが「約束を守らなければ用地買収に応じない」と強硬な姿勢を取り続けた。同市もこれを後押しし、買収のめどが立っていなかった。

 ということで、この報道がホントなら、「ダムが必要だからダムをつくる」のではなくて、「新幹線を通すためにダムをつくる」ということになります。だから、「100年に1度」だとか、「環境にやさしい」だとか、理屈をつけたわけです。

 欧米では、90年代の初めからダムだけに頼らない利水・治水対策にきりかえ、河川を再び自然にもどす工事も10数年以上前から始めて、河川の自然環境としての価値を大切にする方向にふみ出しています。とくにアメリカでは、500をこえるダムを撤去し、グラインスキャニオンなど巨大ダムも取り壊し、生態系と漁業の回復や観光振興をはかろうとしているそうです。
 日本でも鳥取県や長野県でその動きがはじまっていました。いま、この動きへの逆風が始まったのでしょう。

 いま、全国ですすめられているダム建設計画の多くは、治水と利水と両方の目的になっています。
 でも、現在の供給力だけで十分だと言われている場合が少なくありません。たとえば、岐阜県の徳山ダムの場合、現在ある岩屋ダムや都市用水、長良川河口堰もあり、その上さらに徳山ダムの新たな供給力も合わせれば、需要実績の倍を軽く超えることになるそうです。
 実際には水需要がないにもかかわらず、過大な需要があるように描いて、強引にダム計画をすすめているのです。
 利水が批判を浴びると、次は治水を持ち出すというのが、どこでも“無駄なダム”をすすめるパターンです。では、治水という面ではどうかというと、さっきも言ったように、「100年に1度の大雨に備えて」というような話になります。多くの場合、もはや多目的ダムではなく“無目的ダム”になっているのではないでしょうか。

 役に立つどころか、逆に、地盤に問題があり、つくれば付近の住民に危険を及ぼす可能性のあるダムもあります。その典型例が、今回の長野の浅川ダムです。浅川ダムの建設予定地一体は、「裾花(すそばな)凝灰石」です。この「裾花凝灰石」は、水を含むと劣化する性質を持っていて、地すべりがおきやすいと言われています。
 ですから、浅川ダム建設のためにつけた道路は、岩盤への負担を減らしながらつくらなければならないとして、当初のダムの建設費125億円を上回る140億円をかけてループ橋を建設したほどです。
 地盤が悪い、近くに活断層があるなど、危険なダム計画の例は、他にも、愛知県の設楽ダム、岐阜県の徳山ダム、大阪府の安威川ダムなど、少なくないそうです。

 生態系の破壊という点でも重大です。多くのダムの建設計画は、生態系の頂点に立つオオタカ、クマタカ、イヌワシなどの猛きん類の生息を脅かすもととして問題になっています。下流でも、ダムのために土砂が供給されなくなり、生き物の豊かな生息・生育場所が破壊されていくという事態も起きていると聞きます。

 じゃあ、なぜ、水も足りている、治水といっても大きな問題もない、環境にもよくないのに、国や県は大型ダムをこんなにつくりたがるのでしょうか?
 ゼネコンを儲けさせるため、それ以外の理由は思いつきません。大量のセメントと鉄骨を必要とするダムの建設は大手ゼネコンにとってよだれの出るほどおいしい仕事ではないでしょうか。
 企業献金をもらった政治家が暗躍し、ダムや道路をどんどんつくって、ゼネコンを儲けさせ、献金のお返しをする、こんな構図で、必要のないダムがこれからもつくられていくのでしょうね。

 せっかくの長野の「脱ダム宣言」がつぶされて、世界の流れからドンドン逆行していく日本の政治に怒りを通り越してあきれてしまったポチでした。

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コメント

こんばんは
時々、名前を入れるのを忘れてしまいます。

穴あきダムは、まだ、一箇所しかないそうだけれど、どうなんでしょうね。
わが町にもダムがあります。ヘドロのために、白濁し、連れ合いの大好きな鮎がさっぱり釣れなくなりました。釣り人も来なくなりましたし。
穴が開いてるからって、ダムはダム。無駄なものは無駄ですよね。

投稿: jun | 2007年2月10日 (土) 23時57分

 山口県に中山川ダムというのがあります。旧周東町(合併して今は岩国市)にあるダムですけど、周囲の自治体は水にはまったく困っておらず、このダムの水を使うと水道料が大幅に上がってしまうために、どこの自治体もこのダムから水を引こうとしません。それで、まったくヤクタタズのダムになっています。総事業費131億円ですが、結局、バスの釣り場と化しています。悲しいです・・・。

投稿: pochi | 2007年2月11日 (日) 08時47分

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